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宮古上布は希少価値が高い織物?夏にぴったりな着物を作れる?

公開日:2023/02/01  最終更新日:2023/01/16


着物を着たいと考えている方、宮古上布をご存じでしょうか。宮古上布は、宮古島の重要無形文化財であり、膨大な手間と技術を結集して織られる織物です。そのため、非常に高価で、着物を着る方が憧れる一生ものの織物です。この記事では、宮古上布についてくわしく解説しているため、参考にしてみてください。

宮古上布とは

宮古上布とは、沖縄県宮古島で織られている織物です。原料は「苧麻」という麻です。宮古上布に使われる苧麻は宮古島で栽培され、その後すべての工程も宮古島で行うという決まりがあります。

苧麻は年4~5回収穫できますが、初夏の5~6月に収穫されるものは「ウリズンブー」と呼ばれ、もっとも品質がよいとされています。このように収穫された苧麻を、1本ごとに爪や指で裂いて細い糸を作るのですが、経糸、緯糸ともに手で績むため、非常に時間がかかります。ひとりで一反の糸を績むためには、3か月以上かかります。気の遠くなる作業ですが、風合いを決める重要な工程ですので、手作業で丁寧に行われています。

柄は、何度も琉球藍を染め重ねる「括り染め」を行い表現します。括り染めを行った柄の位置を合わせながら織り上げていくため、織り作業の完成まで3か月以上かかる場合もあるのです。

最後に「砧打ち」を行います。イモクズでんぷんで糊付けし、叩くことで光沢のある織物が完成します。膨大に時間がかかる製造工程のため、織ることができた着物は、平成18年はわずか20反でした。糸を績むだけで半年、織り上げるために数か月かかり、熟練職人でも20cmから30cmしか一日に織ることしかできず、量産は不可能です。

こうして完成した宮古上布は、通気性に富み、模様と光沢があるという性質を持ちます。日本の四大上布のひとつに数えられ、藍染麻織物の最高級品として重要無形文化財に指定されている貴重な織物です。

宮古上布の歴史

このように希少価値のある宮古上布ですが、どのように生まれたのでしょうか。詳しく見ていきましょう。宮古上布は伝統的な織物で、600年の歴史があります。宮古島地方では、15世紀頃から苧麻を使った麻織物が生産されていました。琉球国王に献上された麻織物が、宮古上布の起源とする説が濃厚です。琉球は、1609年に薩摩の支配下になり、本格的に日本の租税制度に組み込まれました。宮古上布を人頭税として納付するようになり、それが薩摩上布という名前で広く知られるようになりました。

その後、人頭税が廃止されると、管理体制の変化が起こります。薩摩が支配していた時代は、役人が監視を行っていましたが、代わりに織物組合が品質管理を行うようになりました。こうして、宮古上布の品質は落ちることなく、大正から昭和初期にかけ最盛を誇りました。太平洋戦争後は、沖縄がアメリカの支配下に置かれたことで生産が衰退します。現在は伝統工芸となり、後継者を育成することで技術継承に努めています。

宮古上布は夏の着物にぴったり

このように、宮古上布は貴重で歴史のある織物です。ではここで、宮古上布はどのような使われ方をするのか確認していきましょう。涼やかで艷やかな麻織物である宮古上布は、風通しがよいため夏の着物に最適です。色は藍色が主ですが、白地や明るいものも存在し、夏のイメージによく合います。そのため7月、8月が着用シーズンですが、気温の上がった現代では早めに着てもよいでしょう。

宮古上布は上質であるため、ラフな着回しが難しい織物です。その艷やかな質感を意識してコーディネートしたいところです。着物に合わせる帯は、廉価なものは合わないでしょう。基本的に、宮古上布の値段は数百万円を基本とするため、帯にもこだわる必要があります。透け感のある夏帯を合わせることで、宮古上布にマッチするコーディネートが完成します。芭蕉布などの自然布、上質な帯を合わせましょう。

また、宮古上布は繊細なので、主張するデザインのものを選べば、着物が負けてしまいます。墨色に近い「紺上布」であれば、モノトーンの帯を合わせるなど、シックなものがよいでしょう。質感だけでなく、色調を考慮することで、宮古上布をより素敵に見せられます。また、素材にも気を配る必要があります。宮古上布は繊細な素材であるため、強い素材の帯と合わせることで、傷が付く場合があります。繊細な絹糸などを使った帯であれば、高い質感で色合いも問題なく、痛むリスクを避けながら使うことができます。

夏の着物にぴったりな宮古上布ですが、デザインや素材を考慮しなければ、せっかくの上質さを活かすことができず、宝の持ち腐れとなってしまいます。希少価値の高い宮古上布の持ち味を最大限に活かすことができるよう、コーディネートに気を配りましょう。

まとめ

宮古上布について詳しく解説しました。宮古上布は、600年の歴史がある織物です。素材から工程にいたるまで、メイドイン宮古島で作られる宮古上布は、重要無形文化財に指定されるほど希少価値の高い織物とされています。しかし、その上質さから、合わせる帯の素材やデザインに気を配る必要があります。着物を着る人なら、一度は着てみたいと憧れる宮古上布の織物、機会があれば手にとってみてはいかがでしょうか。

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