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鱗文様には魔除けの効果がある?歴史やルーツ、込められた意味を解説

公開日:2023/06/15  最終更新日:2023/05/10


伝統文様のひとつである鱗模様は、今の時代にもなじみのある模様です。三角形が連続する模様で比較的簡単に描くことができます。単純な三角形の模様ですがデザインによってイメージが変わり、面白い文様といえます。今回は、単純な模様なのに奥深いとされている鱗模様に焦点を当て、特徴などを探っていきましょう。

世界各地に古くから伝わる鱗文様とは

鱗模様の歴史は古く、日本では土器や古墳壁画によく見られています。死者を悪霊から守り、家族を守護する思いを込めて鱗模様を使っていました。日本だけでなく世界中に分布していたとされ、とても長い歴史があります。死者が額につけた三角形の白い布は悪霊を追い払うために祈りを込めたもので、厄除けの文様となっています。

このようなことから三角形を組み合わせたデザインは、魔除けの意味を込めていろいろなものに使われるようになっていきました。また正三角形を三つ並べたものや二等辺三角形に変形させたものは、家紋として使われています。三角形の並べ方を変えたいろいろなデザインは、ギリシャ、ローマ、西アジアなどでも多く見られるものです。

人気漫画「鬼滅の刃」のキャラクター・我妻善逸の羽織の柄

人気漫画の鬼滅の刃では主人公・竈門炭治郎の衣装として市松模様、その妹・竈門禰豆子の衣装には麻の葉模様が使われています。そして我妻善逸の羽織の柄には鱗模様が使われており、伝統文様が人気キャラクターに使われ、グッズとして販売されて人気を集めているのも特徴のひとつです。鱗模様は能や歌舞伎の世界にも影響をおよぼし、多くの衣装にも見られます。

とくに女性の本性を示す文様として受け継がれていて、女性の心の中には鬼が住んでいるという概念から、女性を主人公にした物語に鱗模様が登場します。しだいに魔除け以上に厄除けの意味合いが強くなり、いろいろなデザインや色の染め物が流行しました。

鱗文様の歴史・ルーツ

鱗模様の歴史は古く、弥生時代中期の土器などの模様に使われていました。死者を悪霊から守り、家族を守護する願いを込めて埋葬品などに使われていたことが分かっています。死者を送り出す際の三角の紙を額につけたことがルーツだとされています。つまり悪霊を追い払うという気持ちを込めて使われた白布の三角形が、深い関りを持っているということです。三角形にそのような意味が込められているのは驚きで、信じがたい思いもあるかもしれません。

また麟文は海難除けとして、竜蛇の刺青をして守護を願ったといういい伝えがあるのです。日本では死者の霊が蛇の姿となり、鱗に強い呪いがあるとされていました。さまざまな逸話や伝説がある中で、鱗模様は魔除けの効力があるとして多くの人に信じられています。

日本の伝統芸能でもよく見かける鱗模様

日本の伝統芸能に深い関りがあるようですが、どのように使われているのでしょうか?

能の場合

能では金銀の鱗箔を女役の衣装に使い、蛇をあらわしています。三角形を並べた鱗模様は鱗摺箔と呼ばれ、摺箔とは金や銀で細かい模様をつけたもののことです。鱗模様は怨霊となった女性をあらわすときに使われ、道成寺などで有名とされています。

歌舞伎の場合

歌舞伎では能を取り入れたものが多く、長唄舞踊の京鹿子娘道成寺は有名です。主人公の女性が蛇に化けてあらわれるときに適した衣装として使われています。内容としては、嫉妬した女性が大蛇に化けて、愛する男を焼き殺した道成寺の伝説が基本となっており、紀州の道成寺を舞台とし、主人公が女の執念を募らせ鐘へ飛び込む物語です。女性の恋をテーマにしており、いろいろな衣装や小道具を用いて表現し、鱗模様は女性の本性などをあらわす文様として使われていました。

また、古事記や日本書紀に記された八岐大蛇(やまたのおろち)の伝説をテーマとした書物では、主人公の女性が大蛇に化け、それを表現するための衣装が鱗模様となっています。恐ろしいものを大蛇としていることが共通しており、歌舞伎には必要不可欠な文様であったのでしょう。

このように鱗模様は日本の伝統芸能にもよく用いられ、なくてはならないものだったといえます。蛇や竜の鱗をあらわすために鱗模様を使い、女性の奥底にある本性を蛇や竜にたとえた物語が多く見られるのです。能や歌舞伎にも取り入れられ、今の時代にも語り継がれています。

まとめ

ここまで、鱗文様の込められた意味を中心にいろいろ探っていきました。鬼滅の刃の登場人物のひとりである我妻善逸が着ている羽織は、鱗模様をアレンジしたものです。この漫画の世界では多くの伝統文様が使われており、大正時代というのが背景にあるからなのでしょう。今の時代女性の人気を得ている袴姿は、まさに大正ロマンそのものといえます。袴に合わせる着物の柄には伝統文様が数多く使われ、女性を魅了している部分でもあります。

そして鱗模様も現代に受け継がれており、見た目の美しさにも惹かれるものがあります。魔除けの効果があるとされていますが、鱗が蛇や竜のような恐ろしいものをイメージさせ、女性の本性や魔性につながるのはとても興味深いことです。

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