着物の帯にも種類や格がある!代表的な帯の種類や着こなし方を解説!
着物の帯にも格があるのはご存知でしたか?そもそも、着物にも格があるのを知らない方も多いのかもしれません。着物を着る機会がある方や、今後、着物を取り入れていきたい方など、いまさら聞けない、誰に聞いたらいいのかわからない、そんな疑問についてみていきます。着物を知ることで、より着物のよさを知ることができます。
帯にも種類や格がある
そもそも、「格」とは何なのでしょうか?着物を買いにいったことがある方や、着物に詳しい方から、「格が合わないとおかしい」と聞いたことはありませんか?着物を着る機会がない方は、「格」という言葉を始めて聞いたかもしれません。格というのは、そもそも、その服装がどのようなときに着用するのかを表しています。
着物を着ない方はイメージしにくいかもしれませんが、スーツでたとえるとわかりやすくなります。スーツの場合、仕事の場合は、スーツ、冠婚葬祭の場合は、それに合ったフォーマルな装い、
また、スーツを着ない休日には、普段着で過ごす場合や、外出するために外出着を着用する場合もあります。このように、どのような場合に何を着用するのかが決まっているのを、着物では「格」で表すのです。
そして、その格が同じでなければ、おかしなことになってしまいます。スーツにパジャマを合わせてしまう、そんなことにならないように「格」を把握しておきましょう。
着物には、大きくわけて2種類の格があります。ひとつめは、冠婚葬祭に使える着物。ひたつめは、普段着として使える着物です。着物は、素材だけではなく、家紋の有無や、柄、素材、織り方、によっても格が異なってきます。そんな、着物に合う帯をつけることで、自信をもって、着物を着こなすことができます。
着物の帯には、大きくわけて3つの種類に分けることができます。袋帯、名古屋帯、半幅帯の3種類ですが、どのような違いがあるのか確認しておきましょう。
フォーマルな袋帯
袋帯は、礼装用の帯になります。結婚式や披露宴などで着用し、留袖や振袖、訪問着の場合に使用します。袋帯は、製作にとても手間がかかるため、格が高くなっています。
また、袋帯を着用する場合に、特に注意が必要なのが、留袖や振袖の場合は、必ず、この袋帯を着用するということです。袋帯の種類には、織の袋帯と染の袋帯があります。織の袋帯の方が、格が高いといえます。西陣織などの、高級な絹織物の帯は、格が高くなっています。格が高い帯を、礼装で着用すると覚えておきましょう。
お出かけ用の名古屋帯
名古屋帯は、普段の出かける際に着用する帯になります。カジュアルな場所や、習いごと、お茶会などで着用されることが多い帯です。
この帯には、種類が2つあり、九寸名古屋帯と八寸名古屋帯に分けられます。一般的には、名古屋帯と言えば、九寸名古屋帯の方ですが、九寸名古屋帯を簡略化したものを八寸名古屋帯と呼びます。なので、格も九寸名古屋帯の方が上になります。
名古屋帯にも、織の名古屋帯と染の名古屋帯がありますが、この場合は、どちらの方が格上という明確な答えはなく、デザインで判断することになります。カジュアルなデザインなのか、上品なデザインなのかで合わせ方が変わってきます。どのように見られたいか、どのようなデザインが着物とマッチするのかを考え選ぶとよいでしょう。
カジュアルな半幅帯
半幅帯は、普段着や浴衣など、カジュアルな場面で使用することができます。半幅帯は、その名の通り、帯の幅が袋帯やあ名古屋帯に比べて半分の幅になっています。半分の幅なので、結ぶときも、簡単に結ぶことができ、取り入れやすい帯になっています。普段着用する、カジュアルな小紋や、浴衣に合わせます。
半幅帯は、デザインも多く、浴衣に合う軽い感じのものから、上品なものや、高級感が漂うものまで、さまざまなデザインのバリエーションがあります。なりたいイメージで帯を選ぶことができるので、気分によって帯を変えるなど、使い方は人それぞれです。
着物や帯は、普段着ている洋装と同じように、さまざまなコーディネートを楽しむことができます。帯の色や柄で変化をつけたり、小物などで変化をつけたりと、想像以上にバリエーション豊かです。
格を合わせる必要はありますが、格が合っていることで、見た目も、気持ちも自信あふれる素敵な装いになります。帯の格がわからない場合は、着物販売店の店員にアドバイスをもらうとよいでしょう。
まとめ
着物や帯には、「格」というものが存在します。帯の格を、着物と合わせることで、どこへ行っても恥ずかしくない装いになります。帯には、大きくわけて、袋帯、名古屋帯、半幅帯がありますが、格が合うものをつけましょう。また、近年では、さまざまな帯が登場し、着物と帯のバリエーションは、とても多くなっています。
たとえ着物が1着しかない場合でも、帯の色や柄を変えるだけで、雰囲気はずいぶん変わります。着物のコーディネートがワンパターンだと思っている方も、さまざまな帯を試すことで、より着物を楽しむことができます。着物と帯の格を覚えて、着物の魅力をより感じてみましょう。そして、着物を着る機会が少ない人も、着物にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。