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振袖着用時のマナーと振る舞いについて解説!

公開日:2020/09/15  

振袖を着たときには相応の立ち居振る舞いが必要です。洋服のように動きやすいデザインでは決してありませんので、着物に合う動きをする必要があります。特に振袖はたもとがとても長く、裾もロングなのでそこを意識しなくてはなりません。堅苦しいものではないのですが、どのようなマナーがあるかも詳しく解説します。

長いたもとに注意して行動しましょう

着物が洋服と大きく異なる点がたもとです。特に振袖はたもとがとても長く、近年の成人式で身につけるものの中には1mを超える長さのものもあります。そこまでではなくても60cmはありますし、自分の腕から下へ向かって、そんなにも長い布が垂れ下がっている状況はほかにありません。

飲食時には特に注意が必要で、もっとも汚しやすく、食器の中に浸してしまったり引っ掛けて倒してしまったりしやすいので、常に意識しておきましょう。動きにくく慣れていないことが原因にもなりますが、着物に慣れてくることもまた原因になります。

たもとトラブルで場の雰囲気を壊さないようにするためには、所作の中に自然にたもとを押さえる動作を入れることです。伸ばした腕と反対の手でそっと袖口付近を押さえ、たもとを自分の身体から離さず、たもとが引きずられないようにするのが基本的なマナーです。

また、袖まくりするような所作は無粋ですし、品の面でマナー違反となりますので、肘まで腕を出してしまうようなことのないようにしましょう。着物の立ち居振る舞いは「上品に、たおやかに」が基本です。どうしても腕を伸ばさないと届かないような位置にものがある場合には、誰に頼んで取ってもらうほうがよほどスマートです。取ってもらったら、にこやかに「ありがとう」を忘れないでください。

屋外での行動にもマナーがあります

たもとの長さが屋外でトラブルになるのは、電車などに乗った際です。すべて自家用車で移動するならよいでしょうが、バスや電車などほかの人のいる場所で、たもとが邪魔になることもあります。ほかの人に引っかかったり引っ張られたりしないよう、常に位置を把握しておく必要がありますし、腕を上げるつり革などは二の腕が丸々出るので使わないことが基本です。

先ほども触れましたが、肘まで腕が出てしまうような動作は、品の面でマナー違反です。見苦しい着こなしにならないよう、外に見せるのは手首から10㎝以内になるよう立ち居振る舞いに気をつけてください。所作としては、常に伸ばす腕の反対側の手で袖口をつまむことです。できれば晴れ着を着た日は混雑する時間の乗り物などは避けて、 人の迷惑にならないよう、自分の着こなしも崩れないよう気を配りましょう。

また、屋外を歩く際にはたもとだけでなく、裾の長さもかなりネックになります。最近はマキシ丈ワンピースなども登場しているので、長さ的には多少慣れている人もいるかもしれませんが、そもそも着物は裾が広がりにくい構造になっています。

洋服のように足が自由に動かせるわけではありませんので、歩きにくさは天下一品です。注意するのは歩幅で、自分の足の大きさ分くらいしか踏み出せないことを常に意識しましょう。そのおかげでとてもしとやかな立ち居振る舞いになるわけですから、そこは着物ならではの足運びを楽しむところです。

ただし、洋服の人が普通のスピードで歩くのに合わせるのは困難です。誰かと一緒に歩くなら、あらかじめ歩みが遅くなることを伝え、配慮してもらうこともマナーでしょう。とは言ってもどうしても大至急歩かなければならないような状況が起こったら、右手のひらを身体の中心、膝上あたりに置いてしっかり押さえ、着物が乱れたりめくれたりしないようにしてください。

座るときにも立ち居振る舞いにマナーがあります

たもとも裾も洋服に比べてとても長いのが振袖の特徴であり、美しさでもあります。着ているときに椅子に腰かけることも多いですが、このときに気をつけたいのがたもとの先や裾が床に触れて汚れることです。座ると床との距離が短くなるので、意識の外にあると知らずに引きずって破れたり擦れたりする恐れもあります。

腰かける際にはあらかじめ座る前に上前を引き、膝のあたりに布の余裕を持ちます。たもとは両手をまとめて身体の前に持ちましょう。その状態でお尻をなぞるように着物を沿わせ、膝の裏と座面のふちがちょうど当たるくらいの距離に腰かけてください。

たもとは膝掛けのように膝に乗っている状態です。慣れるまでは手間取るかもしれませんが、着崩れを防ぎ、裾が床に触らず、帯もつぶさずにきれいに座るためには身につけたい所作です。座ったら背筋は自然に伸ばし、肩は楽に力を抜きましょう。振袖に限らず、着物は背筋を伸ばして着たほうが美しくなりますので、立っているときにも是非心掛けてください。

 

振袖着用時には独特のマナーや立ち居振る舞いがあります。どれも美しく着こなして着物を汚さず、場の雰囲気を壊さないためのものですので是非マスターしておきましょう。

また着物を大事にすることも大切ですが、周りの人への配慮も忘れないようにしてください。振袖を着ているというだけでたくさんの人から注目されますので、是非その視線にきちんと応えられるマナーを身につけましょう。慣れるまではぎこちないかもしれませんが、自然に振る舞えるようになると品が格段にあがります。

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