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重要無形文化財に指定されている久米島紬!歴史や特徴をご紹介!

公開日:2023/02/01  最終更新日:2023/01/16


着物を着たいと考えている方、久米島紬をご存じでしょうか。久米島紬は、重要無形文化財にも指定されている、歴史ある織物です。その手間のかかる製法から、大量生産が難しく、希少価値が高いとされています。この記事では、久米島紬について詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

沖縄で生み出された久米島紬とは

久米島紬は、沖縄県久米島町で作られている織物です。すべての工程は手作業で制作され、ひとりの職人がすべての工程に関わるのが特徴です。原料は、生糸を作る際に出る屑眉を引き伸ばして縒りをかけ、手紡ぎした「紬糸」か、眉から生糸を手で引き出した「引き糸」を使います。アルカリ溶液で柔らかくして引き出し、巻き取られた緯糸と、ぬるま湯に浮かべ引き出した経糸を、縒りをかけて糸にして使用します。

染めの工程に関しては、島内に生えている植物を使い「草木染め」や「泥染め」を行います。柄は自然や動植物などを使用するのが一般的です。染色と乾燥を何回も繰り返すことで、深みのある色合いがあらわれます。天然染料が使用されているため、洗うたびに色の変化があるのが特徴です。染料に含まれる灰汁が抜けることで変色が起こり、美しい色合いに変化し、独特の味わいが生まれるのです。

久米島紬で特徴的なのが絣模様です。絣模様を表現するためには、染色工程で染める部分と染めない部分を区別する必要があります。染めない部分には、事前に糸を巻きつける「絣くくり」を行っています。絣くくりの工程は、ただ糸を巻き付けるだけではありません。くくりが弱いと、色がにじみ、美しさが損なわれます。また、くくりが強いと、色の境目がはっきりしすぎて繊細さを表現できません。

久米島紬の特徴であるやわらかな絣足は、絶妙な強さの絣くくりから成り立っているのです。絣くくりは機械で行うことも多いですが、久米島紬はすべて手作業で行うため、正確さと根気のいる、非常に手間がかかる作業です。そのような手間をかけた結果、一反織るために必要な期間は1か月にもおよびます。最後に、光沢と風合いのための工程である「砧うち」を行い完成です。

こうして作られた久米島紬の中でも「久米島紬事業協同組合」によって制作されたものは「本場久米島紬」と呼ばれています。2004年に国の重要無形文化財にも指定されるなど、日本を代表する織物として名をはせています。

久米島紬の歴史

久米島紬の歴史は室町時代に遡ります。14世紀末に、久米中城の家来頭が中国に渡り、養蚕技術を学んだことからが興ったとされています。1511年に琉球王国の支配下におかれた久米島では、織物を貢納布として収めていました。1609年に薩摩の支配が始まると、質の向上を命じられます。

その際に、養蚕や真綿の製法技術者を越前から招いたことで、技術の向上が進んだとされています。その後、薩摩の技術者から得られた染色技術を加えることにより、製法の基本的な部分を確立させることができました。薩摩から江戸に渡った久米島紬は「琉球紬」として知られるようになりました。その後、人頭税が廃止され、1905年から始まった改良事業により、久米島紬は産業として発展しました。第一次世界大戦時の大戦特需も加わって、最盛期を迎えることになるのです。

世界恐慌により生産高が減少することもありましたが、具志川村による紬に対する熱心な教育、染色上の建設、協同組合の設立などにより復興が加速していきました。紬の技術は久米島で興り、沖縄本島や奄美大島、本土に伝わっていったとされています。そのほかの有名な紬として「大島紬」が挙げられますが、久米島紬から生まれたものであるといわれています。

久米島紬でできた着物の特徴

久米島紬が、歴史ある織物であるということがおわかりいただけたと思います。そのような長い歴史の中で、受け継がれてきた久米島紬の特徴はどのようなものなのでしょうか。

独特な風合い

久米島紬は、独特な風合いが味わい深い織物です。その独特な風合いは「紬糸」が使われていることが大きく影響しています。「紬糸」は、繭から生糸を作る際に、糸として使えなかった糸である「屑繭」を手作業で伸ばし、縒りをかけて作られた糸のことです。人の手で集められた紬糸は均一の太さではないため、織物にした時に独特の風合いとなるのです。

独特な色合い

久米島紬で使われる染料は天然染料です。落ち着いた深みのある色合いが特徴で、光沢のある黒が一般的です。漆黒色は「ティカチ」と呼ばれる植物を使い表現します。そのほか、赤茶色を表現する「グール」という染料は、味わいのある黒茶褐色に変化しますが、含有物の鉄が変化したものです。染料の変化をうまく利用することで、独特の深みのある色合いにつながっているのです。

高級感がある

久米島紬は、ひとりの職人が手作業ですべての工程を担当します。久米島紬の高級感の正体は、妥協なき手作業によるものです。とくに紬糸は、落ち着きと高級感を醸し出すのに一役買っています。紬糸が着物の表面に微妙な凹凸を作ることで、平面で機械的な普通の着物とは違う、高級感とあたたかみを感じることができます。

さらに「紬くくり」により多くの絣模様が加えられることで、さらなる上質感が加わります。経糸と緯糸両方に、紬糸を使う本場久米島紬は「モロ」と呼ばれ、生産数が非常に少ない希少価値の高いものです。反物は通常の3倍の値段で取引される高級品です。

まとめ

久米島紬について詳しく解説しました。久米島紬は室町時代に発祥したとされている、歴史ある織物です。その高い技術は一朝一夕で完成したものではなく、大陸や本土からの技術者から学び発展することもありました。その高い技術を駆使し、途方もない時間をかけて制作される久米島紬の着物は、独特の風合いを持ち、上質で高級感があります。非常に希少価値があり、着物に興味がある人であれば憧れる織物です。機会があれば、久米島紬を手にとってみてはいかがでしょうか。

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