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友禅染の着物ってどんなもの?伝統的な染色技法について解説!

公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/06/24


友禅染は、着物に詳しくない方でも、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。着物を染める技法として、江戸時代から受け継がれてきた伝統的な染色技法です。今回は、所を変え、時代を越えて、さまざまに変化してきた友禅染の着物と、その伝統的な染色技法について解説します。

友禅染とは

友禅染とは、着物の染色技法の一つです。友禅染は、江戸時代に京都にいた人気の扇面絵師、宮崎友禅斎によって考案されました。友禅染という名前は宮崎友禅斎が由来です。

■手描き友禅

手描き友禅は、昔からの技法です。完成までに20ほどの工程があり、一つの着物を仕上げるのに1年かかることもあります。染め方は、白い布地につゆ草の液を使って下絵を描き、模様にそって糊を細く置いていく、糸目糊を施します。これは、染料がにじむ、または、となりの色と混ざることなく染色するためのものです。その後、それぞれの色を染める場所に地染めの染料が入らないように伏糊をします。

次に、蒸し、水元の工程で糊を取り除き、糸目糊のついていない部分に染色をします。再び、蒸しと水洗を経て、金箔を貼ったり金糸や絹糸で刺繍を施したりして完成します。

■型染め

型紙を使って染めるので、同じ柄を量産できるのが特徴です。明治時代初期に京都で始まりました。手描きよりも量産できますが、色の数だけ型紙が必要だったり、ぼかしを入れたりするので、職人の技術が必要とされます。

■機械捺染

模様染めを機械で行うことで、継ぎ目なく模様を均一に染める技法です。機械に、色ごとに彫刻を施されたロールを着けて染めます。図案の配色どおりになっているか、柄の配色がずれていないかなど、細心の注意と技術を必要とします。

■デジタル染

インクジェットプリンターを使って染める方法です。パソコンのグラフィック上でデザインや色挿しができます。大量生産ができるプリント振袖の新技術で、今出回っているプリント振袖の半数以上が、このデジタル染です

日本の三大友禅といえば

日本の三大友禅はといえば「京友禅」「加賀友禅」「東京友禅」です。ここでは、それぞれの成り立ちや歴史についてお話します。

■京友禅

友禅染は17世紀に京都の扇面絵師、宮崎友禅斎によって考案された染色法です。当時は、江戸幕府によって、贅沢を禁止する奢侈禁止令が出ていました。この法令で、総絞りの着物を作ることが禁止されてしまいます。多くの職人たちが生活に困窮するなか、友禅斎が自分の画風を着物のデザインとして、染色する方法を考案しました。新しく考案された友禅染は、豪華にもかかわらず、禁止令の対象外だったこともあり、大いに流行しました。

■加賀友禅

加賀では室町時代から、梅染という染め物がありました。17世紀に入り、これに模様をいれた加賀御国染めへと進化します。さらに宮崎友禅斎が晩年、加賀に移り住んだことで御国染が発展していき、確立された技法が加賀友禅です。

■東京友禅

江戸時代に大名お抱えの友禅染の職人が京都から移り住んだことから、東京友禅がうまれました。当時は町人文化が華やかなときであり、東京友禅はその影響を大きく受けています。

友禅染の種類と魅力

■京友禅

京友禅は、ほかの友禅染に比べて刺繍や金箔、銀箔が多く使われています。また、その文様も古典的な花鳥風月の文様だけでなく、公家の装束や調度品に用いられる有職文様が取り入れられているのが特徴です。各工程にそれぞれ職人がいて、分業で作られています。

内側から外側にむかって、ぼかしていくぼかしは京友禅の特徴です。染色だけでなく、柄の輪郭に刺繍があるものや、帽子絞り、桶絞り染めなどの技法を用い、豪華に仕上げたものもあります。

■加賀友禅

加賀友禅は、金箔や刺繍をほとんど使わず、落ち着いた色合いが特徴です。というのも加賀友禅は、加賀五彩という「臙脂(えんじ)、藍、黄土、草、古代紫」の5色を使い、濃淡によって構成されているからです。写実的なデザインで描かれている絵柄も特徴の一つで、落ち着いた色合い、写実的なデザインから、武家風ともいわれています。

加賀友禅の特徴としては、虫喰いとぼかし、落款があげられます。京友禅は内側から外側へぼかしますが、加賀友禅は輪郭(外側)から内側に向かってぼかします(外ぼかし)。また、葉の虫喰い部分も模様として描かれ(虫喰い)、着物のアクセントの一つになっています。加賀友禅は工程のほとんどを一人の職人で行うので、職人は友禅作家といわれます。加賀友禅に落款があるのは、協同組合加賀染振興協会が認めた友禅作家である証です。

■東京友禅

東京友禅は、藍色、茶色、白など渋く落ち着いた色が多く使われています。柄は磯松や釣り船、海などの風景が描かれています。当時の町人文化の影響もあり、細やかで粋な印象です。糊を置いて、白く抜いた部分をそのまま活かす白上がり技法が使われることが多く、色留袖や付下げによい品が多くあります。

華やかな友禅染は、振袖や訪問着などハレの日の着物にふさわしい装いです。その優美な模様や上品な色合いには、気品を感じますね。京都で生まれた友禅染ですが、加賀や江戸に職人が移動することで、その土地らしさが加わり、独特の友禅染が生み出されています。晴れ着の一つとして、友禅染の着物を選んでみてはいかがでしょうか。

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