着付け関係で開業するメリット・デメリット
着付け教室に行くと、
将来プロになりたい
自宅で教えたい
という方に出会うこともあるでしょう。
もともと自宅でお母さまやお祖母様が着付け教室をしていたという方ならまだしも、独立開業するのは大変だという方もいらっしゃるはずです。
そこでここでは着付け関係で開業するメリット・デメリットをご紹介します。
開業を考えている方はぜひ参考にしてください。
自宅開業の増加とは
着付け関係の開業といっても職種はいろいろあります。
開業というと独立というイメージですが、フリーランスで活躍するという方法もあります。
着付け関係の仕事には、
着付け教室の講師
着付け師
呉服屋や問屋でのアドバイザー
和装スタイリスト
など様々です。
最近では自宅を教室にして開業するケースが増えています。
基本的には主婦なら自宅で開業できるのはメリットがあります。
着付け教室を自宅で開業する場合のメリット
通常教室を始める際は、どこかテナントを借りるというのが今までの方法でした。
ところが最近では自宅で教室を開くという方が増えています。
そして着付け関係では古くから自宅で教室を開くという個人経営の方も多くいらっしゃいます。
その理由は和室などの存在です。
最近では着付け教室なら和室を備えてた会場を設えているところが多くあります。
着物は特に和室が必要なので、どこかで開業するにしても設備を備えないとむつかしい場合があります。
例えば公民館で市民向けの着付け教室が開かれているとしても和室を借りるというケースが多いようです。
そこで自宅で開業というのは理にかなっています。
もともと自宅には和室があることも多く、姿見があれば教えることも可能です。
もちろん家賃の支払いがないということは自宅で運営するのは開業資金がない場合でも固定費が減らせるということで大きいメリットになります。
また着物をお持ちの方は出し入れが自由になります。
自宅で着付け教室を開いている方で地方の方の中には兼業を長い間していたという方もいらっしゃいます。
農家をしながら、着付けを教えていたという方もいます。
実は着付けは日本の文化の中でも比較的開業という意味では昔から行われていました。
自宅開業のデメリット
メリットがあればデメリットもあります。
それは賃貸住宅の場合厳しいこともあります。
それは居住用で貸している大家さんが断りなくお稽古事として使われることに異議を唱えることです。
そこで大家さんに事前に確認してみましょう。
これは大家さん次第になります。
またお子さんがいる方は注意しなければならないこともあります。
それは自宅に他人が入ってくるということです。
自宅開業は女性だけを教えるにしても家族の同意は必ず必要になります。
着付け師として開業する
開業する場合は経験というのも大きな要素になります。
いくら着付け教室で学んでお免状があるからといってすぐ開業できるとは限りません。
教室によってはアフターフォローがあるという教室もありますが、そのような場合は上の級を取得していることが条件になります。
〇経験が必要
また結婚式場やホテルの着付け師をする、といった場合はやはり経験が必要になります。
本来開業するなら数年のキャリアは必ず必要です。
そのためにはしばらくはどこかの組織に所属して開業という流れにしたほうが自然です。
そして自分で開業するからには、どんなトラブルにも対応する必要があります。
できません、特殊な器具が必要です、というのではプロとして開業するには心細い話になります。
〇トラブル
例えばコーリンベルトという一般の方が着付けるのに便利なグッズがあります。
某結婚式場で着付け師からコーリンベルトを購入するように言われたという列席者の話があります。
このとき列席者のお母さまがたいそう怒ったという話を聞きます。
つまり、
腰紐が数本あれば調整できるような仕事なのに、素人が使うようなコーリンベルトを購入しろとは何事か!
といったことだったようです。
この着付け師はこの方のクレームで交代させられたそうです。
つまりプロというのはそういうことです。
ただし数年いろいろな経験を経て、晴れて開業し、営業が上手ならいろいろな仕事が待っています。
例えば美容室の着付け師(フリーランスの方もいます)、呉服屋さんで契約して仕事をするなど、いろいろな展開が待っています。
もし資格を取得しているなら
着付け関係の仕事で資格を習得していても、この世界はどちらかというと技術職です。
もちろん取得しにくいお免状(お金も時間もかかります)を取得して、専門知識が豊富ということなら若くてもいろいろなところで活躍できます。
和装スタイリストという仕事の方も、長くスタイリストをして、その後和装の技術を獲得して和装スタイリストになったという方もいらっしゃいます。
いきなり最初から開業して成功するとは限らない分野です。
ただし資格を持てばそれなりに評価してくれるところもあります。
技術職なので、資格を習得したら現場で実技を身に着け、自分のセンスで独立開業するという方もいらっしゃいます。
要はその方の努力次第です。