食事会に着物を着ていく際に覚えておくべきテーブルマナーとは？
「食事会に着物を着て行きたいけど、テーブルマナーはあるの？」と悩んでいる方も少なくありませんね。実は、食事会に着物で着ていく際には覚えておくべきテーブルマナーがあるのです。そこで今回は着物着用時のテーブルマナーや手を持っておくと役立つアイテムについてまとめていきます。
食事シーンに合わせた着物を選ぼう！
まずは、食事シーンに合わせた着物を選ぶことが大切です。会場の雰囲気や格式に合っていなければ、マナー違反となるので注意してください。
まずは振袖です。振袖は未婚女性が着用する和装の中で最も格式が高いといわれている衣装です。本振袖、中振袖、生振袖の3種類に分けられており、袖が長いほど格式が高いといわれています。振袖を着て食事会に参加する場合は、基本的に正式なパーティーや、結婚相手のご両親との食事会が多いですね。
2つ目は訪問着です。訪問着とは正礼装の次に格式が高い衣装といわれています。訪問着は着回し力に優れており、1つ紋をつけるだけで結婚式や正式なお茶会など、いろいろな場面で着用できるのがポイントです。訪問着を着て参加する食事会はドレスコードが指定された格式高いレストランや料亭などが多いです。
3つ目は紬や小紋です。紬や小紋は略礼装の次に格が高い準礼装に分類されています。準礼装といっても基本的にはカジュアルなので、普段着として着用したい場合に適しています。フォーマルなシーンには向いていないといえるでしょう。
着物着用時の基本的なテーブルマナー
ここからは着物着用時の基本的なテーブルマナーをまとめていきます。
まずはナプキンを使うことです。ナプキンの使い方は一般的な方法と同じです。膝にかける場合は2つに折り、折り目を自分に向けます。親しい友人との食事会の場合は、上半身が汚れないようにエプロンを前掛けのようにして使っても構いません。ナプキンが用意されていないお店もあるので、その場合にも対応できるように大きめのハンカチを持っておくとよいでしょう。
2つ目は懐紙を使うことです。懐紙があれば口元が汚れた際にも上品に拭けますし、料理の汁がこぼれる心配もありません。おしぼりが用意されることがほとんどですが、あくまでも手を拭くために用意されたものです。汚れを拭う際は懐紙を使うのがマナーなので、注意しておきましょう。
3つ目は袖を汚さないように注意することです。通常の洋服を着ている時と同じように遠くのものを取ろうとすると、袖に汚れがついたり、お皿やグラスに引っかかってしまったりする可能性があります。とはいえ、袖口をまくるのはマナーなので、遠くのものを取る際は袖を押さえて取るようにしてください。
着物を着て食事をする際に持っておくと役立つアイテム
着物着用時の食事会には、持っておくと役に立つアイテムがあります。
1つ目はハンカチです。上記でもマナーとしてナプキンを膝にかけることを挙げましたが、レストランやお店によってはない場合もあります。そのような際に代用できるのがハンカチです。
万が一食べこぼした時でも着物が汚れる心配はありませんし、安心ですよ。布製のものではなく麻や木綿の、大きめのハンカチを用意しておくとよいでしょう。タオル生地のハンカチだと荷物もかさばりますし、着物にもあまり合わない場合があります。
2つ目はナプキンクリップです。ナプキンクリップとは両端にクリップが付いている紐状のアイテムのことです。ハンカチやナプキンをクリップに挟んで、着物の衿にかけることで、万が一食べこぼした際でも着物汚れを予防できます。
3つ目は懐紙です。懐紙は口元を拭う際や、受け皿の代わりとして使えるものです。ちなみに食事会だけではなく、メモや包み紙だといろいろな場面で使えるので、幅広い利用用途で使用できます。持っておくと便利なので、ぜひ常備しておきましょう。
食事会に着物を着ていく際はこんなところにも注意しよう！
食事会に着物を着て行く際は、事前に着物を着ていくことを伝えておきましょう。大人数の食事会の場合は主催者が幹事に相談してみることが大切です。少人数の食事会の場合は、事前に伝えておけばドレスコードを合わせてくれるでしょう。
また、着物参加がOKかどうかもしっかり確認しておく必要があります。フォーマルな食事会の場合は着物着用が却下されることはほとんどありませんが、主催者や幹事が着物着用をNGとしている可能性もあります。
フォーマルな場だけどカジュアルに楽しんでほしいという思いがある場合は、着物着用か却下される場合もあるので、事前確認が大切です。幹事や主催者の思いをくみ取らずに着物を着ていくと、面子を潰すことになりかねないので、充分に注意しておきましょう。
今回は着物着用時のテーブルマナーや持っておくと便利なアイテムについてまとめていきました。より着物姿を上品に見せるためにも、テーブルマナーは意識しなければいけません。通常の服装とは違うので、最初は食事するのも少し大変かもしれません。しかし、そこまで難しいテーブルマナーはないので気負わなくても大丈夫ですよ！便利なアイテムもあるので、活用しながら徐々に慣れていけば大丈夫です。
