着付け師の給料はどれくらい?収入をアップさせる方法も解説!
着付け教室などで着付けを学んでいくうちに「着付けを仕事にしたい」という思いが芽生える方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ仕事にしたところでどれくらいの収入が得られるのかという疑問もあります。この記事では、着付け師の働き方から収入アップにつながるポイントなどを紹介しています。
着付け師の仕事にはどのような種類がある?
和装を扱う場面では必ずといってよいほど着付け師の活躍の場があるでしょう。美容室や写真館では成人式や卒業式のシーズンを中心に振り袖や袴の着付けを、百貨店やショッピングモールなどの呉服店では商品の提案や販売に加え、店舗によってはお客さんに着付けを行う場合もあります。冠婚葬祭場においてはシーズンを問わず、日々多くの方に着付けを行います。こういった会社や企業で着付け師として働いた場合、通常はどの職場においても着付け業務を行うだけではなく、事務やアシスタント、雑務などの業務も行うようです。
このように着付け師の仕事は、その職場によって多岐にわたります。また企業などに属さず、自宅などで着付け教室を開業したり、フリーランスとして出張着付けや著名人のスタイリストなどをしたりして働く方法もあります。近年ではYouTubeなどのSNSで着付けに関する情報を発信することで収入を得る方も増えてきていることから、その働き方は時代に応じて変化しているのです。
着付け師の給料の目安
着付け師の給料は雇用形態や働き方によって大きく変わります。たとえば呉服店やブライダル会社、美容室などの企業で着付け業務の正社員として働いた場合の年収は、220万円~280万円ほどです。大卒者(女性)の平均年収が345万円ほどなので、着付け師の給料は特別高いわけではありません。ただ着付け師の仕事は実務年数が重要視されることが多いため、20年以上のベテランになると年収340万円~450万円ほどと大卒者以上の収入を得ることも可能です。
また、ある程度の実務年数が経つと着付け教室を開業するなど、起業や独立をする方もいます。起業などをすると仕事の幅が広がるのでこれまでよりも多くの収入が見込めます。アルバイトなどの求人サイトで「着付けバイト」と検索すると数千件の求人がヒットすることから、アルバイトやパートでの着付け師の需要は高いようです。アルバイトなどで働いた場合の時給は900円~1,000円がひとつの目安になりますが、着付けの需要がとくに高まる成人式や卒業式などのシーズンは時給1,500円以上で着付け師を募集する企業もあります。
そういったシーズンは短期間である程度の収入が見込めるため、着付けができる主婦やフリーランスとして仕事をしている方たちを中心に人気となっています。また、着付けを副業あるいは趣味の延長としての仕事として収入を得ている方も多くいるようです。こういった働き方は着付け師としての年収はあまり高くないものの、一度身につけた技術は一生モノだという強みがあります。
着付け師としての収入を上げるためには?
着付け師として収入を上げるためのポイントは「資格と経験年数」「着付け以外のスキル」「独立やフリーランス」の3点です。着付け師の資格は、着付け講師認定証やきもの免許などの民間資格から着付け技能士という国家資格まで複数の資格が存在します。着付け師として働くためにこれらの資格は必須ではありませんが、着付けに関する知識や技術の証明となることから、より高収入の職場を選ぶ際には有利に運べる場合があります。
また、着付けの世界では実務年数と収入が比例しているケースが多く、中でも20年以上の勤務経験がある着付け師の方は収入が大幅にアップするのです。そのため、現場での経験を積み重ねることがもっとも重要といっても過言ではありません。
また、着付けを行う際はヘアメイクとのセットになることがほとんどで、とくに結婚式場においては新婦のヘアメイクスタッフが着付けを行うことが多いです。そのため、ヘアメイクのスキルをあわせ持つ事も収入アップのポイントとなります。呉服店においてはお客さんに商品の提案を行うため、着付けに関する知識以外にも接客や販売のスキルが収入アップのポイントになります。
そして最後のポイントは着付け師として独立することです。一般的には着付け教室を開業して、経営者と着付け講師を兼務することで大幅な収入アップが見込めます。教室の場所に関しては自宅や出張といったことが可能となるため、教室の家賃などの経費がかからない点も大きなメリットとなります。そのほかには、呉服屋や問屋でのアドバイザーや和装スタイリストなどでフリーランスとして活躍する方法もあるのです。
成人式や結婚式など人生の節目を迎えるお客さんの着物を美しく着付ける仕事。着付け師の仕事はお客さんに感謝されるだけでなく、日本の文化や着物の魅力を多くの人に伝えることができるとてもやりがいのある仕事です。決して高くはない給料ですが、キャリアアップや働き方によっては収入の大幅なアップも充分に期待できます。長く続けられる仕事なので、「着付けを仕事にしたい」という方はこの機会に挑戦してみてはどうでしょうか。