着付け技能士とは?取得難易度や将来性
着付け教室に通うと、たまに着付け技能士という資格を目にする方もいるでしょう。
これは国家資格の技能検定制度の一種で、社団法人全日本着付け技能センターが実施する着付け技能士に合格した人が取得できる資格です。
ここでは着付け技能士と何か、取得難易度や将来性について解説します。
もし現在着付け教室に通っている方がいるなら、ぜひ一度ご覧ください。
将来に役立つ可能性があります。
着付け技能士とはどんな資格か?
『着付け技能士』とは厚生労働省の認可を受ける国家資格で、現在では1級着付け技能士と2級着付け技能士の2種類があります。
この資格を取るには社団法人全日本着付け技能センターが実施する試験です。
この試験には受験資格があり、
1級は実務経験5年(大学・短大・高校専攻科卒業の場合は3年)
2級が実務経験2年となっています。
ただし免除基準もあります。
それ以下の場合です。
・1級の技能検定において、学科試験に合格した人は、1級及び2級の学科試験の全部が免除。
・2級の技能検定において、学科試験に合格した人は、2級の学科試験の全部が免除。
ただし免除される場合は学科試験の合格日から起算し、2年を経過する日の属する年度の末日までに行われる実技試験に合格するまでが期限になります。
これに加えて民間団体などが実施している検定試験・教育講座に合格した方は特例講習を受けることで終了試験に合格すると学科試験は免除されるようになっています。
学科及び実技試験の内容にいて
試験は学科と実技の両方が試されます。
学科試験では以下のようなものが内容として出題されます。
・着物の歴史や知識
・男女の着物の違い
・たたみ方など
実技試験は決められた時間内で着付けができるかどうかを試されます。
着付けの方法というと流派があると言われています。
そして学校によってもいろいろな方法があることが知られています。
しかしこの着付け技能士と呼ばれる検定は着付けの基本をベースに実務を重要視した内容になっています。
つまり現実に即した内容です。
着付けというのが特殊技能になった現在
現在の日本人は日常的に着物を着る機会が減りましたが、
成人式や大学の卒業式、結婚式やお葬式、七五三など、
着物を着る機会はまだまだあります。
また茶道や華道を習っている方なら、かなり着る機会はあるはずです。
最近では女子会のお出かけからフォーマルな場所まで、着物を着ると気持ちもアップして、さらに丁寧なもてなしを受けることが期待できます。
実はその裏には日本の民族衣装である着物が現代人の今のライフスタイルから離れてしまったということでしょう。
そして着物姿が珍重されるようになったということです。
それも少し寂しい話です。
そこでは自分で着物が着られないという人がほとんどでしょう。
つまり洋服に慣れてしまったので着る機会なないばかりか、着物を持っていないという人も多いはずです。
そこでプロの着付け師に頼まなくてはどうにもならならず、着物を着付ける日は早起きしてプロに着付けてもらっているのが本当のところです。
〇着付け師
そこで注目されているのが着付け師です。
着物の着付けができる人は、今や特殊技能の持ち主として評価され、その技能を証明するのが着付け技能士という資格です。
この資格を所有しているということは客観的に見て十分な実力を持っているということを証明します。
また従来の資格と違う点は実務をしてきたかどうかという点です。
この業界ではこの資格を持っている方はある程度着付け関係の仕事をしている方が多いはずです。
一定のレベルの技能があるということを証明してくれるので、多少経験が不足していても、着付けの資格をアピールしたりして、ブライダル会場や写真スタジオの求人に、アシスタントとして就職することも可能になります。
この業界で着付け技能士としての経験があれば、すぐ仕事に就ける可能性もあります。
また呉服屋さんに勤務すれば、お客さんに着物のコーディネートや着付けのアドバイス将来的に行うことも可能になります。
そのくらい良い資格なのだということがわかります。
このような特殊技能はとても注目されています
お免状という形ばかりがあった時代でなくて着付け技能士は実務が伴います。
そこは今までの資格と違うところです。
もはや特殊技能の持ち主だという評価を受けたということになります。
実は文科省では、2012年度から学習指導要領を改定して中学家庭科でも和装教育を取り入れているといいます。
これは国も着物が廃れるということを危惧したということなのでしょう。
日常生活でも着付けができる人は相当頼りになる存在になりつつあります。
また着付けの資格を生かせる場面は多々あります。
そして子育てが一旦終了して時間が空いた方でもまた再就職するのが可能です。
このときに着付け技能士の資格があればなお再就職がやりやすくなるはずです
つまり女性が生涯にわたって行う仕事としては非常におすすめであり、今後ますますニーズが増える仕事の一つになるでしょう。
そのためにも客観的な評価である着付け技能士は将来性もある資格の一つといえるでしょう。