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着なくなった着物の再利用方法とは?

公開日:2018/09/01   最終更新日:2018/09/06

成人のお祝いに着る振袖を、レンタルではなく購入した人の場合、その後は結婚式に呼ばれたり、何か特別な集まりがあるときなどに着られると思うでしょう。毎回レンタルすることを思えば、自分の気に入った柄の振袖を自分のものにできるという喜びもあります。
けれど、結局のところは結婚式に呼ばれても着付けが大変だからと、フォーマルスーツやドレスで参加することがほとんどで、結局は箪笥の肥やしにしている人が少なくありません。着物も同様に、お嫁入りする際に親から着物くらい着られないといけないということで、訪問着と喪服を持たされた人が多いと思われます。ところが、これらも振袖同様、自分では着られないことから、やはりスーツや、ワンピーススタイルの喪服を着用することが多く、これまたたんすに眠らせたままという人が大多数でしょう。
せっかくの高価な着物だけに虫食いや湿気によるカビが生える前に、思い切って何かに再利用した方が有効活用できると考えられます。

 

洋裁が出来る人なら簡単に作れる小物から

着物というのは、ほどくと長い布地になりますので、再利用のための生地に利用しやすいという特徴があります。そのため、洋裁が出来る人なら着物をほどく作業はそれほど難しくないでしょう。簡単に作れる小物から作り始めると、物を作るという楽しさも味わえます。洋裁の技術は持っているけれど、久しくしていなかったという人なら、布地に触れ、針や糸を通すという作業や、そこから物を作り出すという作業に、忘れていた楽しさを思い出すことが出来るのではないでしょうか。

着物の和風の生地の良さを生かせる小物としては、がま口や眼鏡ケースなどがおすすめで、ぱちんと止める金具の部分だけを買ってくれば意外と簡単に作れるでしょう。縫い合わせた布の中に綿を入れてふんわりさせれば、持った時の感触がよくなるのはもちろん、眼鏡ケースなら眼鏡を衝撃から守ってくれるクッションにもなります。小さなものでも作れるというのであれば、丸い玉を作ってピアスやイヤリングにするのもおすすめです。大きめの玉にすればインパクトがありますし、小さな玉を作って数珠つなぎにするというのも素敵です。いずれも最近流行の長く下がるタイプのピアスやイヤリングにすると、洋風のアクセサリーに和の雰囲気が盛り込めて和洋折衷のおしゃれができます。

普及が進んだスマートフォンのケースにするというのもおすすめで、スマートフォンを置く支えとなるボード用の素材を適した大きさにカットして、それをくるむようにして着物の生地を縫い合わせていきます。印象的な柄があるなら、その部分がちょうどスマートフォンを持った時に外側に来るようにすると、素敵なケースになるでしょう。自分で作れる利点を生かして、カメラ部分のホールもしっかり作ることが出来ます。

 

洋服に再利用するにはどうしたらいいか

せっかく着るものとして作られた着物だけに、小物づくりで一部分だけを切り取って使うのはなんだかもったいないと感じる人は、洋裁の腕をさらに大きなものに生かすという手もあります。やはり着るものとして作られただけに、気軽に着ることが出来る洋服に再利用するのがいいでしょう。

簡単にできるといえば、着物の上部分をそのまま使い、作務衣の上着にリメイクする方法です。通常、着物として着る際には、前が開くのを防ぐために帯を結びますが、作務衣風の上着にする場合、紐をとりつければ、簡単に結べて前が開くことがなくなりますので、ちょっとした和風のお出かけ着にもなります。

訪問着であれば袖の細工もそれほど大変ではありませんし、振袖なら裁断する部分は多くなるものの、基本的な直し方はほぼ同じです。豪華な振袖の着物をリメイクしたなら、見た目は作務衣風であったとしても作務衣には見えないでしょう。ボトムを上品なスカートにしたり、逆にデニムに合わせてみるのもおしゃれになりそうです。薄手のコートがあり、もう少し厚みを持たせて暖かく着られるようにしたいと思うなら、着物を裏地に充てるという方法もおしゃれです。前ボタンを留めずに着用したら、中のデザインがちらりと見えて、とてもゴージャスな雰囲気を醸し出してくれることでしょう。

 

自分ではできないならリメイクしてくれるところへ

洋裁の技術がなく、自分で何かに再利用することはできないという人は、リメイクやリフォームを手掛ける店に持ち込むのがおすすめです。その際、特に何にするという要望もなく持ち込んで、専門家のアドバイスを聞くというのもいいですが、せっかくの自分の着物ですので、何に変身させたいかをじっくり考えてから持ち込んだ方が、専門家との話し合いもスムーズに進むと考えられます。

華やかな場で着るドレスやスーツで無地のものを持っているなら、それを一緒にもちこんで、着物のもっとも印象的な部分を縫いこんでもらうなどすると、これまた和洋折衷の豪華なドレスやスーツになります。パーティーなどに着ていけば人目を引くことウケアイですが、作るには確かな洋裁の技術が求められますので、リフォームをしてくれる洋裁店に持ち込むのが無難です。自分の着ているドレスやスーツと一緒にしてもらう分には、採寸なども必要ないため、どこにどのように配置すると素敵に見えるかという相談が主になると思われます。

 

眠らせて虫が食ったり、カビが生えて使い物にならなくなる前のきれいな状態のうちに、できる限りリメイクをして再利用することにより、たんすの肥やしがなくなります。高価な振袖や、お嫁入り道具として持たせてもらった訪問着も着なければ意味がありません。

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