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籠目模様は日本に古くから伝わる魔除けの文様!着物の着こなし方とは

公開日:2023/06/15  


日本の伝統文様と呼ばれるものは多く、籠目模様もそのひとつです。伝統文様は着物の柄としてよく使われ、女性に親しまれています。籠目と聞くと竹細工の籠を思い浮かべますが、やはり竹の籠の網目をあらわした文様です。今回は、籠目模様について特徴や着こなし方などについて解説します。

魔除けの効果がある籠目模様とは

籠目模様は籠の網目のような文様で、六つ目編みや四つ目編みなど用途に応じてさまざまなパターンがあります。網目の隙間を目と表現し、たくさんの目があることから魔除けの効果があるとされてきました。水辺の動植物と合わせることが多く、家紋としても使われていたことも分かっています。

単純な線で作り上げるシンプルな模様ですが、使い方によっては表現力がアップします。着物など和の模様として知られており、邪気を払う力があるとされているため、身に着けるものの文様によく用いられます。

江戸切子にみる籠目模様

江戸切子は職人が作り上げるガラス製品で、表面に細かく線を刻みさまざまな文様を用いています。同じ文様を連続させるなど、いろいろな技法を使って表現するのが特徴です。そして表現している文様の中に籠目模様があり、カットが八方に広がる八角籠目と呼ばれています。八角籠目は光を放つ美しいカットが特徴的で、江戸切子の中でも人気です。籠目模様を採用している江戸切子にも魔除けの意味が込められています。

籠目の六芒星は神聖なマーク

籠目模様のパターンはさまざまで、中でも六芒星のマークは印象に残るものとされています。イスラエルの国旗にも使われており、世界中にいろいろなパターンがあるのです。六芒星は神聖なマークとして有名で、正三角形を上下に重ねた星型の模様が印象的。星型はプラスのイメージが強く、悪霊などの恐ろしいものを寄せ付けないと信じられています。

悪霊などは凝視されることを嫌うという考えから、目がたくさんあるようなイメージがある籠目模様のグッズも少なくありません。六芒星が神聖なマークとして信じられているのは海外が中心で、日本の伝統文様が神聖なものとされているのは誇れる文化といえます。

籠目模様の着物はどう着こなせばよい?

籠目をあしらった着物を着こなすポイントはあるのでしょうか?

着物には種類があり、格の高いものからおしゃれ着までいろいろです。着るシーンによって着物を選択しますが、披露宴などのおめでたい席では格の高い着物を着用する必要があります。女性の場合、既婚者なら色留袖や訪問着など、未婚者なら振袖がおすすめです。

また、種類に関しては袷(あわせ)、単衣(ひとえ)、薄物(うすもの)があり、季節に応じて選択します。着物といえばほとんど袷を指し、一年中着用できます。着物に不慣れな人は、季節ごとに合った着物選びは難しいかもしれません。どの季節にどんな色柄、種類の着物を着用すればよいのかという疑問があるからです。季節を取り入れて着物を着こなすのも楽しみのひとつで、うまくコーディネートできるかどうかに掛かってきます。

籠目模様の場合

籠目模様は水辺の生き物や景色と用いられることが多いため、季節感は夏になります。着物の種類は単衣が適しており、浴衣の柄としても使われています。また、合わせる植物によって季節感が変わり、柳と合わせると夏に着用するのが望ましいです。

椿と合わせた場合は、椿は冬のイメージなので冬に着用することをおすすめします。杜若(かきつばた)と合わせた場合は、夏の着物のモチーフに使われていることから夏に着用しましょう。ただほかの季節の花も一緒に描かれている場合は、通年着用可能となっています。

籠目模様の種類

籠目模様はいろいろな種類があり、蛇籠(じゃかご)は蛇が伏しているように見えることから呼ばれています。花籠は竹で編んだ籠に花を飾った柄で、春の花として描かれることが多いです。御所車と花を合わせた花車は四季の花が描かれるため、通年着用可能となっています。

蛇籠や花籠が秋の草と描かれている場合は、夏に着用し、ほかの季節の花と描かれている場合は通年着用可能です。このように籠目模様自体は通常夏の模様とされていますが、合わせる季節の植物や景観によって季節感は変わってきます。着物のコーディネートは着物の色柄で決まり、昔から季節感を重視したことがうかがえるでしょう。

まとめ

ここまで、籠目模様についてご紹介しました。昔から人々は目に見えないものに恐れを抱き、何かにすがって回避しようとしていました。着物の文様もその表れで、とくに魔除けに使われる文様が少なくありません。こじつけといってしまえばそれまでですが、それぞれの文様に込めた意味があります。

また、日本人は季節感を大事にしてきた民族で、四季がある日本ならではのことです。着物の文様に込められた意味はどれも悪霊を払うというようなものが多く、衣の中心であった着物の柄に思いを込めたのでしょう。今回の籠目模様は見た目だけでなく、深い意味があります。そして合わせる植物や自然によって季節感を変化させ、着物が生活する中で重要な位置づけだったことが分かります。

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