着物を着るときにネイルをするのはおかしい?着物との合わせ方とは
テレビで女優さんが、いろいろなカラーのネイルをしているのをよく見かけます。着物の衣装であっても、ネイルを施している人がほとんどです。しかし実際のところ、着物を着るときにネイルをするのはどうなのでしょうか?ネイルがOKなら、着物との合わせ方などを探っていきましょう。
着物を着るときにネイルをするのはダメといわれる理由
着物を着たときに派手なネイルをしている女性を見かけると、顔をしかめる年配者がいます。しかし、着物を着たときに洋装と同じようにネイルをしても、問題はありません。ネイルをしてはいけないというルールもなければ、とがめられる理由もないでしょう。
それでは“着物にネイルはNG”という考えは、どこからきているのでしょうか?
■着物に合っていない
着物というのは日本の伝統工芸でもあることから、上品で奥ゆかしいイメージが強いです。そのイメージを壊すような派手なネイルは、着物には相応しくないという考えがあるのは事実です。つまりネイル自体が、着物に合っていないという理屈です。
けれど時代の流れで着物の種類も増え、シックな柄や華やかな柄、またレトロ感のある柄などさまざま。着物の柄に合わせてネイルを選択する人も多く、メイクと同じような感覚でネイルを施しています。ネイルが着物のイメージを損なうという考えから「着物にネイルはNG」という意見もあるのでしょう。
■ネイルは着物を傷つける
装飾を施した派手なネイルは、着物や帯に引っかかってしまいます。着物や帯には刺繍が施されているので、とがったものが触れると糸がほつれて傷む原因となります。ネイルによって着物を傷つけるという考えから、ネイルがNGとされているのです。
着物を着るときにネイルをする際に注意すること
先に述べたように、ネイルが着物を傷つける恐れがあります。とくに割れた爪は、着物や帯に引っかかり刺繍などを傷めてしまいます。ネイルをつける前に爪の保湿ケアをしっかり行い、指先を乾燥から守ることも大事です。
ガサガサの指先にネイルをしても、決して美しく映えることはありません。クリームなどを塗りこんで指先のお手入れをすることで、ネイルのおしゃれも活きてきます。また、あまり長すぎるネイルは不衛生なイメージを与えるため、爪から大きくはみ出るようなネイルは避けましょう。
着物に合うネイルデザインと色をご紹介
着物に合うネイルデザインなどを見ていきましょう。
■ホワイトネイル
ホワイトネイルは、さまざまな色が使われている着物にとても合わせやすいです。色合いは、真っ白なものやクリームがかった白、くすんだ白などバリエーション豊かです。
■抜け感ネイル
渋めの着物を着たときには、抜け感ネイルが適しています。抜け感ネイルとは、きっちりしていない雰囲気を楽しむネイルのことを指します。
■グラデーションネイル
あまり派手なデザインではないグラデーションネイルは、単色でもおしゃれ感があるのです。幅広い年齢層の女性から大人気で、とくにピンクのグラデーションネイルが人気を得ています。指先がきれいに見えるのが、人気の要因です。
■ワンカラーネイル
ワンカラーネイルは、派手なデザインを好まない人におすすめです。単色なので非常にシンプルですが、上品な仕上がりになるのが特徴。合わせやすいグレーやベージュは、落とさなくても仕事ができるシンプルさがあります。
■パーツネイル
パーツネイルは、手元を華やかにしたいときに、ビジューやシールなどのパーツを爪先につけるデザインのことです。華やかなイメージになるので、おめでたいときには適しているでしょう。
■フレンチネイル
フレンチネイルは、オフホワイトを取り入れ控えめなイメージに仕上げます。着物にも合わせやすく、人気が高まっています。
■和風ネイル
着物の絵柄に合わせたデザインが和風ネイルで、やがすり、七宝、麻の葉、市松模様など伝統的な模様がたくさんあるのです。セルフネイルは難しいので、ネイル専門店を利用しましょう。
■季節ネイル
季節ネイルは、季節を感じられるようなデザインとなります。春には桜をイメージしてピンク系、夏にはブルー系の色合いのネイルが人気です。季節ごとに自然とマッチさせる楽しみがあります。
■花柄ネイル
花柄ネイルは、初心者に向いているデザインで可愛らしく仕上がります。着物にも合わせやすく、シンプルな女性らしさが際立つでしょう。あまり派手にしたくない人は、花柄ネイルのデザインがおすすめです。
ネイルデザインに迷ったら着物に合わせるのがおすすめ
ネイルを普段つけている人でも、着物を着たときのネイル選びは難しいでしょう。いろいろなデザインがあって、何を基準にすればよいのか困ってしまいます。そのようなときには、着物に合わせるのがおすすめです。着物にはさまざまな種類があって、格の高いものからおしゃれ着などバリエーション豊かです。着物を主として、ネイルは着物に見合ったデザインを選び目立ち過ぎないようにするのが無難。
着物を着るときにネイルをするのは、決しておかしくありません。ただ喪服を着たときは控えなければなりません。TPOに合わせてネイル選びをし、指先が目立ち過ぎるものは好ましくないでしょう。ネイルデザインは、指先を美しく演出してくれます。