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着物の正しい襟合わせは右前?左前?基本中の基本を解説!

公開日:2022/06/01   最終更新日:2022/06/24


最近では浴衣デートやお子さんの行ことごとなどで、着物を着ている有名人やお母さんをSNSなどで見かけることも多くなってきました。そのなかで襟合わせが逆なのでは?などと有識者の方が感じる場合もあるようです。せっかく、いつもとは違った装いをしたのに間違えた着付けにならないように、襟合わせの基本をご説明します。

正しい襟合わせは男女共に右前

着物を着るときに、まず迷うのが右前、左前かと思います。もともとは、どちらが前ということは決まっておらず、奈良時代に元正天皇によって発令された「衣服令」で右衽着装法(うじんちゃくそうほう)によって、右前になったといわれています。着物の襟合わせは性別、年齢、格式、着物の種類を問わず、すべて右前が基本です。右前とは誰から見て右前なの?と思われた人も居るかと思います。

自分で着物を着た時に右手で持った方が先、左で持った方を後の順に重ねれば右前になります。着付けた時に右手が懐に入るように着るのが正しい襟合わせです。ちょうど正面から見て「y」の形と表現する人もいます。では左前ではだめなのでしょうか?答えはだめです。左前にする着付け方は、お亡くなりになった人が仏式の葬儀で着る経帷子(きょうかたびら)といわれる、いわゆる死装束のときだけなのです。そのため、左前は縁起が悪い、早死にすると言い伝えられています。

よくSNSで左前ではないかといわれているのは、左前に着付けたのではなく、スマートフォンで自撮りをしたときに「反転機能」をオフにしていないことが考えられます。スマートフォンの写真機能の性能がよくなり、利用する人も増えていますが、撮り方を間違えたままでは、せっかく正しくきれいに着付けた着物や思い出が、台無しになってしまいかねません。襟合わせの方法を覚えて、スマートフォンの反転機能を確認して素敵な思い出を残してください。

着物の襟合わせに関してよくある疑問

着物を着るときに右前、左前と同じで襟合わせの角度や半襟をどのくらい出すか、という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。では半襟とは何でしょうか。半襟とは、長襦袢にあとから縫い付けて使うもので、取り外して洗濯して使うことができたり、着物の胸元のアクセントとして使います。

一方、着物の襟は付け外しはできず、二つ折りで仕立てた撥襟という襟や、幅が広く裏地が付いている広襟、幅が同じでまっすぐな二つ折りで仕立てた棒襟があります。広襟は、多くの着物に採用されているスタンダードな形で、半分に折ってから着ます。着崩れしにくいだけでなく、胸元をふっくら見せることができます。撥襟は、長襦袢や浴衣に多く見られる形で、襟回りは幅が狭く、襟先に行くほど太くなっているものです。厚みがないので、スッキリと見せることができます。

棒襟は、子どもや男性の着物で多くみられ、女性用の着物にはあまり使われません。襟の角度は年齢や体形に合わせることが一般的です。若い人は、鎖骨の間の喉のくぼみが隠れるほどの高さで、長襦袢の襟を合わせると生き生きとした柔らかい印象になります。年配の人や普段着として着る場合は、喉のくぼみより少し下の60度で合わせると、美しくスマートな印象に見え、着崩れも少ないといわれています。

また、衣紋と呼ばれる後ろ襟は、首が短めの人は襟を寝かせ、首が長い人は襟を立てる。横から見た時の襟の角度と肩甲骨の一番高い所が直線で合うところで合わせると首元が美しく見えます。必ずこれでなければいけないという決まりはありませんが、10代や20代の人が60度で合わせると、少し落ち着いた印象になったり、襟合わせが浅すぎると、だらしない印象につながってしまいかねませんので、注意したいところです。これは浴衣でも同じで、襟合わせを高くして、肌があまり見えない位置で合わせると、若々しい印象になり、襟合わせが低いと落ち着いた印象になります。

次に幅の疑問です。幅とは長襦袢の合わせの「V」の下の部分から着物の衿までの幅をさします。一般的には1.5㎝~2.0㎝といわれていますが、着付け技能検定では2.0㎝~2.5㎝とされています。こちらも体形や年齢で違い、厳密な決まりではありませんが、見えている襟の幅は左右対称になるようにしましょう。

着物の襟合わせは体形やTPOに合わせて変える

着物はフォーマルな場で着ることが多いので、非常識と思われないためにも、その場にふさわしく正しい着方をしたいものですね。襟合わせの方法にも作法があるので、お話しします。

・結婚式などの留袖や訪問着などのフォーマルな着物の場合
留袖には、比翼と呼ばれる着物を2枚着ているように見せるための襟が付います。色留袖や訪問着では伊達襟を使うこともあります。これを織り込みながら襟を作っていきます。比翼は出すぎないように注意しましょう。礼装の時の振袖、留袖、訪問着などは半襟を多く出し、90度に近いような高い位置で襟合わせを行います。

ただし、年配の人が喉のくぼみが隠れるほど深く襟を合わせるのは不自然ですので、喉のくぼみのやや下の60度で合わせると、上品ですっきりとした印象になります。葬儀で着る喪服の場合のポイントは、肌の露出を少な目に控えめに。襟は深めに合わせ、衣紋(後ろ襟)は約指3本分ほど、半襟は1.0㎝~1.5㎝と控えめに出します。

・カジュアルに着る場合
半襟の幅を少なくして喉のくぼみの下で合わせると年配の人は落ち着きがある印象、若い人では粋な印象になります。また、喉のくぼみの下で浅く合わせて襟が首から離れている着付け方は色っぽく、小顔効果や、なで肩に見える効果も期待でき、いかり肩の人は体形がカバーできます。玄人さんや芸鼓のようなイメージになります。

 

襟合わせの方法は年齢やシーン、体形などで変わってきます。襟の合わせ方ひとつで印象ががらっと変わることもあります。基本の合わせ方を知っていれば、ご自身に合わせてアレンジすることができます。ご自身に合った場所を見つけて上品で粋な着こなしを楽しんでください。

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