着物にメガネを合わせるのはNGって本当？
着物にメガネはNGという話を耳にしたことはありませんか。実際に、仕事などのシーンで着物着用時のメガネを禁止している場合も少なくありません。しかし、視力の問題や体質など、やむを得ない理由でメガネをかけている場合は問題とされません。本記事では、そんな「着物にメガネはNG」とされやすい理由を深掘りしていきます。
着物にメガネを合わせるのがNGと言われがちな理由
着物とメガネの組み合わせは、一見すると難しいと考える人も少なくありません。その理由のひとつとして、カタログや雑誌などでメガネをかけたモデルの着物姿をあまり目にしないことが挙げられます。私たちは日常的に見慣れたスタイルに安心感を抱く傾向があるため、周囲の人々が着物とメガネを組み合わせていない場合「着物にメガネは合わないのでは」と思ってしまうことがあります。
しかし、実際にはメガネのデザインや色、形次第で着物との相性は十分に考えられるのです。特に、初めて着物にメガネを合わせる場合は、メガネが過度に主張しないものを選ぶと良いでしょう。具体的には、和風デザインのメガネや、着物や小物の色合いに調和するフレームであれば、違和感なく着物に馴染みます。
逆に、メガネだけが洋風で主張が強いと、その部分だけが浮いてしまい、全体のバランスが崩れる原因となります。また「着物にはメガネをかけてはいけない」という固定観念もありますが、これは正確ではありません。確かに和装にメガネをかけている姿は日常であまり見られないため、違和感を覚える人もいるでしょう。
しかし、視力の悪い人が着物を着る際にメガネを外すことは現実的ではありません。コンタクトレンズの使用も一つの手段ですが、体質や目の状態によっては装着できない場合もあります。重要なのは、メガネが着物の雰囲気と調和するよう選ぶことであり、控えめで落ち着いたデザインのフレームであれば、礼装やフォーマルな場面でも問題なく使用できます。
要するに、メガネと着物の組み合わせは決して禁じられたスタイルではなく、デザインや色の工夫次第で自然に着こなせるのです。
着物に合うデザインのメガネとは
着物を着る際に合わせるメガネは、全体の印象を壊さず上品さを保てるデザインが適しています。着物は着る人に品のある雰囲気や場合によってはレトロな印象を与えるため、メガネもそれに調和する控えめなデザインを選ぶことがポイントです。過度に派手なデザインや主張の強いフレームは、着物とのバランスを崩してしまう可能性があるため避けたほうが無難です。
フレームレスのメガネ
まず、最も取り入れやすいのはフレームレスのメガネです。フレームレスは縁がなく透明なレンズとツルのみで構成されているため、目立たず自然に着物と調和します。
目元に視線が集中しすぎず、全体のバランスを崩さないため、着物姿でメガネをかけたい人にとって非常に適したデザインです。控えめで癖の少ないフレームレスは、和装に馴染みやすく、初めて着物とメガネを合わせる場合でも違和感が少ないのが特徴です。
フレームが細めのフルリムタイプのメガネ
次に、フレームが細めのフルリムタイプのメガネも選択肢になります。フルリムはフレームでレンズ全体を囲むタイプですが、細いメタルフレームであれば主張が強くなく、着物とのバランスを損なわずに使用できます。
特にレトロなデザインの着物には、逆に細めのフルリムが雰囲気に合い、アクセントとして自然に取り入れられることも多いです。フレームの色や質感を着物や小物に合わせると、統一感が生まれ違和感を抑えられます。
太めのセルフレームのフルリムメガネ
また、太めのセルフレームのフルリムメガネも、色や小物との調和を考えれば着物に合わせることが可能です。フレームが太いと目立ちすぎるのではと心配する人もいますが、着物や帯、髪飾りなどの色と合わせれば、メガネだけが浮くことなく自然にコーディネートできます。
重要なのは、メガネの形や色が全体の着物の印象と合っているかであり、控えめで上品なデザインを選ぶことで、和装にメガネを取り入れることは十分に可能です。
おしゃれアイテムとしてメガネを取り入れる際のポイント
着物とメガネを組み合わせる際、単に視力補助としてだけでなく、おしゃれアイテムとして取り入れることも可能です。特にワンポイントとしてメガネをアクセントにしたい場合は、フレームやツルに凝ったデザインのものを選ぶと効果的です。
フレームレスのメガネでも、ツル部分に装飾や独特の形状が施されていれば、着物スタイルの中でさりげない個性を演出できます。また、フルフレームの黒い丸型メガネは大正ロマンを彷彿とさせるデザインで、レトロな雰囲気の着物コーディネートと相性が良いといえます。
さらに、裾を少し短めにしてブーツを合わせたり、耳を隠したヘアスタイルに丸メガネを取り入れたりすると、より統一感のあるレトロファッションを楽しめます。要するに、着物×メガネのおしゃれは、全体のバランスを意識しつつ、少し時代感やデザインを遊ばせることで、個性的で洗練されたスタイルを作ることができるのです。
まとめ
着物にメガネを合わせることは、必ずしもNGではありません。確かに日常ではあまり見慣れないため違和感を覚える人もいますが、フレームや色、デザインを工夫すれば自然に馴染ませることが可能です。フレームレスや細めのフルリム、太めのセルフレームなど、着物や小物の色合いに合わせた控えめなデザインは、上品さを損なわずコーディネートできます。また、ツルのデザインや丸型フレームを取り入れることで、大正ロマン風のレトロな雰囲気を演出することも可能です。視力補助だけでなくおしゃれアイテムとしても活用でき、全体のバランスを意識すれば、個性的で洗練された着物スタイルを楽しめます。
