袴に合わせるのは振袖？訪問着？卒業式にふさわしい着こなし方とは
袴は着物の上から着用しますが、袴にはどんな着物を合わせればいいのか、組み合わせにタブ―があるのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。ここでは、袴を着る予定のある方や、普段着物をあまり着る機会がないという方に役立つ、袴と着物の合わせ方の基礎知識をご紹介します。
袴に合わせる着物にルールはあるの？
袴の下に着る着物は、基本的に留袖以外であればどんな着物にしても問題ありません。小紋、黒紋付、色無地、訪問着、振袖など着物には色々な種類がありますが、好きなものを合わせてください。着物屋さんで袴をレンタルする場合、合わせる着物は袖の短い二尺袖のものが一般的ですが、振袖や訪問着を持っている方はその着物を合わせるのもおすすめです。袴に中振袖や訪問着を合わせると、同じ袴姿でも二尺袖とは違う雰囲気を演出できます。
袴に振袖を合わせる場合
振袖は袖が長く柄も豪華なので、袴に合わせるととても華やかな雰囲気になります。振袖は背中まで柄が入っているので後ろ姿まで華やかになります。成人式で着用した振袖に袴を合わせるコーディネートも振袖だけで着用したときとガラリと印象が変わって素敵です。振袖は未婚女性の第一礼装なので、卒業式で振袖と袴を合わせるのはシーンに対してピッタリの組み合わせといえます。
振袖を合わせる場合は袖を地面に引きずってしまわないよう、履物にはかかとが高い草履やブーツがおすすめです。平らな場所では問題なくても、階段などで袖が床についてしまうことがあります。汚れてしまうので、階段を昇降するときは袖を腕に掛けるなどしてください。椅子に座る際は袖を膝の上に置き、袖が地面に触れて汚れないようにしましょう。
小振袖は袴と合わせることも考慮して作られていますが、中振袖はそうではないため身丈も長く作られています。袴と合わせる際はおはしょりを綺麗に整えるにはテクニックが必要となるため、着付けに慣れた方に着付けてもらうことをおすすめします。
また袖の長い中振袖は、小振袖袴とくらべて袴と合わせたときの着姿のバランスがとりづらいことがあります。とくに身長の低い方はかかとの高い靴を合わせるなどバランスをとるための工夫が必要になります。身長の高い方はすらりとしたスタイルを活かした着こなしができます。卒業式ではほとんどの人がレンタルした小振袖を着用しているので、中振袖を合わせたコーディネートはとても目立ちます。袴にはブーツを合わせるスタイルも一般的ですが、ブーツを履く場合は草履よりも袴を短く着付けます。
中振袖を合わせる場合、ブーツを履くと袴が袖丈よりも短くなってしまいバランスが悪くなります。袴とのバランスをよくするために、中振袖を合わせる場合は草履を選ぶのがおすすめです。中振袖は華やかさが特徴です。合わせる袴には主張しすぎない無地のものを選ぶことで、振袖のよさを最大限に活かすことができます。柄が入った袴や色の多い袴は中振袖の柄とケンカしてしまうことがあるので気をつけましょう。
袴に訪問着を合わせる場合
訪問着は、独身・既婚に関係なく誰でも着ることのできる着物です。訪問着と袴を合わせると上品で落ち着いた雰囲気を演出できます。お気に入りの訪問着を持っている、家族から譲りうけた訪問着を着たいといった場合は訪問着を合わせてもいいでしょう。小振袖を合わせた若々しいコーディネートが自分にはしっくりこないと感じている方など、ぜひ自分らしいと感じるスタイルの着物を選んでください。
ほかに袴に合わせても問題ない着物
黒紋付は喪服のイメージを持っている方もいるかもしれませんが、第一礼装なので結婚式で親族の女性もよく着用します。宝塚音楽学校の卒業式では黒紋付に緑色の袴を合わせて着用します。「カッコいい印象にしたい」という方には黒紋付もおすすめです。小紋は普段着用の着物ですが、小紋でも袴と合わせて卒業式に出席しても問題ありません。袴の色は自分の演出したい雰囲気で選ぶのもおすすめです。
大人っぽくクールな印象が良ければ黒、ピュアで清楚イメージを演出するなら白、知的な印象を持たせたい場合は青、かわいらしいイメージにしたければピンクなど、どんな雰囲気に仕上げたいかをまず考えて、そこから色を決めていくとスムーズに色を選ぶことができます。「どんなイメージにしたいか思いつかない」という場合は、インターネットで袴と着物のコーディネート事例を見て見るのも、イメージが膨らむのでおすすめです。ぜひ自分が「これいいな」と思えるスタイルを探してみてください。
まとめ
袴にはさまざまな種類の着物を合わせることができますが、とくに振袖は独身女性の第一礼装であるうえ華やかで目をひきます。成人式で購入した振袖を持っている場合などは活用できておすすめです。中振袖を合わせる場合は、全体のバランスを考慮して履物には草履を選ぶ、袖を汚さないよう注意するなど、こちらで紹介した内容も参考にしてみてください。自分にあった袴スタイルで、いつもとは違ったおしゃれを楽しみましょう。
