冬でも着物を着こなしたい!着物の防寒対策を紹介
着物は季節ごとに楽しめる魅力がありますが、寒さが厳しくなる冬は防寒も大切です。本記事では、防寒対策のポイントを紹介し、どのように着物を着こなすかについてのアドバイスを提供します。これからの季節、寒さを感じることなく、美しさと温かさを両立させた着物のスタイリングを楽しんでみてください。
着物の防寒対策とは
冬の時期に着物を着る際、防寒対策は大切です。
寒さに負けず、美しさと快適さを両立させるために、以下に紹介する着物用のコートや羽織を活用しましょう。
道行コート
道行コートは、着物の外出用コートとして重宝します。
首元が四角く開いており、着物の上に羽織りやすいデザインを持つことから、寒い季節における必需品です。袷と呼ばれる二重の生地でできたものが、とくに真冬におすすめです。また、道行コートは外出時に着用し、室内に入ったら脱ぐことがマナーなので気を付けましょう。
羽織
羽織は、カジュアルなジャケットのようなアイテムで、コートとは異なり室内でも着用できます。
ウールの羽織は、寒い冬に暖かさを感じることができますし、柄物の羽織を着物と組み合わせて、個性的なスタイルを楽しむことも可能なアイテムです。
外套
外套(がいとう)は、道行コートよりもさらに防寒性の高い和装コートで、英語では「オーバーコート」とも呼ばれます。
着物の外側に着用し、袖周りや背中がゆったりとしているため、帯や着付けを崩すことなく着脱できます。ただし、こちらも道行コートと同様に室内に入る際には必ず脱ぎましょう。
ケープ・ポンチョ
コートを持っていない方や、あまり着る機会がない方は、和服用のコートを無理に購入する必要はありません。
すでに持っているケープやポンチョを代用することも可能です。ゆったりとした袖周りのデザインは、着物を着たままでもスムーズに着脱できます。礼装以外の場面では、洋服のケープやポンチョを合わせてお洒落を楽しみましょう。
着物以外での防寒対策
着物以外での防寒対策も重要です。
寒冷な季節に美しさと快適さを両立させるために、以下に紹介する対策を考えてみましょう。
暖かいインナーを着る
冬用の暖かいインナーを着ることで、体温を保ちます。
和装用のインナーがない場合、洋装用のものを活用しましょう。ただし、洋装用のインナーを着る際には、胸元や首元、袖口、裾先から見えないように気を付けましょう。
マフラーやショールを巻く
着物は衣紋を抜いて着るため、首元から冷たい空気が入ってきます。
寒さから首を守るために、マフラーを巻くことをおすすめします。着物の柄に合わせたデザインのものを選びましょう。また、ショールも有用です。
ショールは防寒用の肩掛けで、コート代わりに使えます。着物用のショールを選ぶこともできますが、着物の色や柄に合う洋装用のショールを使用しても問題ありません。
冬用の足袋を履く
寒冷な季節に足を温かく保つために、綿素材やウール素材の暖かい足袋を履きましょう。
裏起毛の足袋なども利用できます。最近では、下駄の前部に風を遮るためのカバーが付いた下駄も販売されています。これらのアイテムを組み合わせて、足元の快適さを確保しましょう。
ロンググローブをつける
着物の袖部分は広く開いているため、冷気が侵入しやすいです。
この問題を解決するために、ロンググローブが役立ちます。ロンググローブは手首から腕まで長い手袋で、ウール素材を選べば暖かさが保たれ、レザー素材を選べば高級感のあるスタイルを楽しめます。手袋を着用することで、手首から腕までの寒冷な風から手を守ります。
礼装するときにはどうしたらいい?
礼装の際には、特別な配慮が必要です。以下に、礼装時に注意すべきポイントを紹介します。
和装用インナーの選択
礼装や正式な場面では、和装用の正式なインナーを使用しましょう。
現代の和装用インナーは暖かさに工夫が凝らされており、快適に着用できるものが増えています。また、和装用のインナーを選ぶことで、見えてもマナーに反しないように暖かさを確保できます。正式な場所での着用時には、和装に合った対策を取ることが重要です。
道行コートや外套の使用
道行コートや外套は礼装時にも着用できますが、室内に入る際には必ず脱ぎましょう。
洋装でも同様のことがいえますが、室内で室外着を着ているのはマナー違反となります。
マフラーやグローブは外す
マフラーやショール、グローブなども、礼装の際は注意が必要です。室内に入る前にこれらのものははずしましょう。礼装時には、シンプルで華やかな和装が主役となるべきです。
礼装の際には、着物の美しさや格式を損なわないよう、適切なマナーを守りましょう。着物は日本文化の一部であり、その伝統を尊重し、美しく着こなすことが大切です。
まとめ
着物の防寒対策は、冬の季節でも着物を楽しむために欠かせない要素ですが、それを実践する際にもマナーは忘れてはいけません。日本の伝統的な衣装である着物は、その美しさと格式を守りながら、季節に合った工夫を凝らすことで、冷たい気温にも負けずに愉しむことができます。これらを上手に調和させることで、着物の魅力を引き立て、季節を問わず気品あるスタイルを楽しむことができるでしょう。