全国で通える評判のいい着付け教室を比較ランキング形式で徹底紹介

着物の伝統的な「動物文様」について紹介

公開日:2025/10/15   最終更新日:2025/11/15

着物 動物模様 伝統着物には様々な文様の種類がありますが、その中でも「動物文様」は人気が高いです。魔除けや長寿繁栄など、その意味は様々です。本記事では動物文様の中でも鳥、獣、昆虫の3つに区分けして、文様の特徴を詳しく見ていきます。着物の柄選びで悩んでいる人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

「鳥」の動物文様一覧

日本の着物や帯に用いられる鳥の文様には、多くの種類があり、それぞれ独自の意味や歴史を持っています。

尾長鳥

例えば、尾長鳥は長く優美な尾羽を持つ鳥を描いた文様で、着物や帯に品格と豪華さを与えます。尾羽の美しさから長寿や繁栄の象徴とされ、奈良・平安時代に中国から伝来し、婚礼衣装や能装束などで多用されました。

花喰鳥

花喰鳥は花をくわえたり飛び交う鳥を描き、自然との調和や幸福、繁栄を象徴します。奈良・平安時代の仏教美術に由来し、江戸時代以降は振袖や婚礼衣装で人気です。

鴛鴦

鴛鴦は夫婦円満や家庭和合の象徴として用いられ、向かい鳥は二羽が向かい合う姿を、鴛鴦は仲睦まじく泳ぐ水鳥を描きます。両者とも中国の文様に起源を持ち、奈良・平安時代から日本で婚礼衣装や調度品に取り入れられました。

鷹・雉

一方、鷹や雉の文様は勇壮で堂々とした印象を与え、武家文化や男性用の着物で重宝されました。鷹は武勇や出世、獲物を捉える姿から「的を外さない」意味を持ち、室町時代以降、裃や陣羽織に用いられました。雉は国鳥としての気品と鮮やかな羽色から勇気・忠義・吉兆の象徴とされ、魔除けの意味も込められ、婚礼衣装や晴れ着として江戸時代に定着しました。

千鳥・雁・燕

さらに、千鳥や雁、燕は群れや渡り鳥の習性を反映し、軽やかさや家族・仲間の絆、家庭円満、子孫繁栄、無事帰還などを象徴します。千鳥は波と組み合わせて夏の小紋や浴衣に、雁は秋冬の訪問着や帯に、燕は春夏の琉球絣やカジュアルな着物に取り入れられ、現在も根強い人気があります。

「獣」の動物文様一覧

日本の着物や帯に用いられる動物文様には、兎、鹿、馬、猫など多彩な種類があり、それぞれ独自の意味や歴史を持っています。

兎の文様は、跳ねる姿の愛らしさと月との結びつきによる神秘性が特徴です。跳躍や飛躍、繁栄の象徴とされ、古事記や日本書紀の神話にも登場します。平安時代には絵巻や調度品に描かれ、江戸時代以降は浴衣や小紋、子どもの祝い着にも広がりました。

鹿

鹿は優雅で穏やかな姿から神聖視され、特に奈良では神の使いとされてきました。長寿や秋の豊穣、再生や生命力の象徴として絵画や工芸に描かれ、江戸時代には友禅染や刺繍のモチーフとしても用いられました。

馬の文様は、力強さや俊敏さを表し、古代から日本人の生活や神事に欠かせない存在として描かれてきました。成功や出世、繁栄の象徴とされ、古墳時代の埴輪や中世の武士装束、江戸時代の陣羽織などにも多く取り入れられています。

猫の文様は、愛らしい仕草や遊び心が魅力で、着物や帯に洒落味を添えます。また、魔除けや守護の象徴として、鼠を退治することから家内安全、夜目が利くことから厄除けの意味を持ちます。江戸時代の浮世絵や蒔絵に登場し、庶民文化に定着しました。現代でもアンティーク着物や小物に用いられる人気の文様です。

「昆虫」の動物文様一覧

日本の着物や帯に用いられる昆虫文様には、蜻蛉、蝶、蛍などがあり、それぞれ独自の意味や歴史を持っています。

蜻蛉

蜻蛉の文様は、細長い体と大きな翅を持つ姿を描き「勝ち虫」として古来より親しまれてきました。武運長久や勝利の象徴とされ、前にしか進まない習性から不退転の精神を表す縁起柄として重用されました。

古墳時代には蜻蛉を描いた埴輪が作られ、武士の間では戦勝祈願の意匠として使用され、江戸時代には裃や刀装具にも多く取り入れられたのです。勇ましさと瑞々しさを兼ね備えた意匠として、現代の名古屋帯などにも受け継がれています。

蝶の文様は、羽をひらひらと舞う優雅で可憐な姿を描き、女性の装いに美しさを添えます。蝶は変化や再生、不死の象徴であり、幼虫から蛹を経て成虫になる姿が生命力や魂の不滅を表しています。

さらに、二羽の蝶は夫婦和合を意味し、婚礼衣装にも好んで用いられました。平安時代の貴族文化に取り入れられ、江戸時代には振袖や帯の定番柄として人気を博し、現代も華やかで愛らしい意匠として支持されています。

蛍の文様は、夏の夜に光を放ちながら舞う姿を描き、儚くも美しい日本の夏の風情を象徴します。蛍は儚さや純粋さ、恋愛の象徴とされ、暗闇を照らす光は希望のシンボルともなりました。

平安時代の和歌や物語に多く詠まれ、江戸時代には浴衣や団扇の柄として装飾され、現代でも夏の風物詩として愛されています。

まとめ

着物に用いられる伝統的な動物文様は、鳥・獣・昆虫と多彩で、それぞれ独自の意味や歴史を持ちます。鳥文様では尾長鳥や花喰鳥が長寿や繁栄、鴛鴦や向かい鳥が夫婦円満を象徴し、鷹や雉は勇壮さや忠義を表すものです。獣文様では、兎は飛躍や繁栄、鹿は長寿と神聖、馬は成功と力強さ、猫は魔除けや家内安全を意味します。昆虫文様では、蜻蛉は勝利や武運長久、蝶は変化や夫婦和合、蛍は儚さや恋愛の象徴とされ、季節感や縁起の良さを装いに添えます。古代から現代に至るまで、これらの動物文様は美しさと意味を兼ね備え、着物文化の魅力を深める重要な意匠として愛され続けているのです。

着付け教室ランキングBEST5

イメージ1
2
3
4
5
教室名いち利装道礼法きもの学院青山きもの学院京都きもの学院長沼静きもの学院
特徴駅から近い!着物でのお出かけや食事など実践的な内容が嬉しい。着付けコースの種類が豊富。
一人一人の目的に合わせて選べる。
本格的な手結びの着付け!
しっかりとしたカリキュラムでステップアップしていける。
通いやすさが重視されている。
ショッピングセンター内にあるカルチャーセンターでのレッスン。
60年あまりの歴史をもつ学校。
アクセスが良い。
詳細リンクもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しく