こんな着こなし方は要注意!?残念な着物コーデをご紹介!
着物姿で歩いていると街ゆく人があなたの着物姿に注目してきます。好意的に見られることが多いですが、やけに気になる視線はあなたの着こなしが残念に思われているのかもしれません。ここでは残念な着物コーデとおしゃれな着物コーデについて解説します。ばっちりきめたつもりでも出かける前にもう一度、着物コーデをチェックしてみましょう。
着物の着こなしに自信がある人こそ注意が必要
着物の着こなしに自信がある人には、コーディネート、着物を選ぶ上で落とし穴があります。何年も着物を着て過ごしていれば、手持ちの和装類は充実し、着物の知識も充分持っているでしょう。着物には格があり、格に合わせたルールが存在します。礼装の場合はやはり格を合わせ、ルールに則った着物を選ばなくてはいけません。留袖に名古屋帯、二重太鼓に小紋といったいわゆる格違いのコーディネートは、着物を着慣れた人であれば絶対にやらないNGな着姿です。
しかし格にとらわれ過ぎ、ルールばかりを気にしていると、いつも同じ、定番のコーディネートになってしまいます。着物に厳密な格のルールが適用されるのは、礼装、結婚式や入学式、卒業式など冠婚葬祭の行事に限られると考えましょう。普段着の着物、小紋や紬はもっと自由に、個性を主張したコーディネートでいいはずです。
着物の世界にも流行り廃りがあり、時の流れの中で、自分に似合うコーディネートを選んでください。自分が着たいものを自由に選んで着てこそ、着物文化はますます発展し、未来に受け継がれていきます。
こんな着こなしは残念な着物コーデ
格のルールにとらわれない普段着でも、ちょっと残念に思えるコーディネートがあります。着物を着慣れた人こそ、ついやってしまいがちな残念なコーデをおさらいしましょう。
いつも同じ定番コーデ
この小紋にはこの名古屋帯、と無意識に決めつけていませんか?着物と帯が定番になっていると、自然と帯揚げ、帯締めも同じものを選んでしまいがちです。出番のない帯、着物はタンスの肥やしになってしまう可能性が高く、着物の劣化を早める原因にもなります。
ちぐはぐコーデ
着丈を短めにして、足元はブーツできめる、はいからさん風のコーディネートが流行っています。ブーツは草履よりも歩きやすいお助けアイテムですね。しかし活動的なブーツに、布製の和装バッグを合わせている人をたまにみかけます。布製バッグと革製ブーツでは素材の質感がまったく違い、ちぐはぐな印象を与えるので、避けた方がよいでしょう。
季節感のないコーデ
自由に着物を着るにしても、日本は四季の国。季節の特徴を押さえていないコーディネートは残念です。桜は日本を象徴する花、一年中着られる柄といわれますが、やはり真冬や真夏に桜柄は遠慮した方がよいでしょう。帯に春柄、着物に冬柄といったコーディネートも控えたいものです。
年代を無視したコーデ
気に入った着物を何十年も着続けているのはいかがなものでしょうか。20代で誂えた着物を50代になっても着て出かけると、周囲はやはり「ん?」と余計な注意をひいてしまいます。色柄があなたの人生の年輪に合わなくなっているのです。どうしても昔の着物を着たいときは、帯を重めの柄にしたり、羽織を活用したりして工夫しましょう。
今どきなおしゃれな着物の着こなし方
普段着の小紋や紬はあまりルールにとらわれず、自由に楽しく着こなしましょう。今どきの着物美人が実践しているおしゃれな着こなし方を調べました。
自分が一番好きな柄を選ぶ
呉服店の人に話を聞くと、振袖の古典柄にも毎年人気の柄、不人気の柄があるようです。古典柄はそれほど流行を追う必要はありませんが、人気といわれる柄の中から、自分が一番好きなものを身に着けると、道行く人はあなたの着姿に洒落感を見出します。自分にもっとも似合う柄があなたの個性です。縁起のよい柄であれば、運気がアップしますよ。
身長を活かした着方
現代女性の平均身長は約158cm、明治時代の女性は147cmなので、およそ10cm以上の差があります。同じ着物を昔と同じように着ても、美しさが充分に活かされません。身長の高い人は柄がはっきりとした着物を選ぶと着姿が映えます。身長が低い人は帯と着物の色目を同系色にすると、全身がすっきりと見えるようです。
小物で個性を演出
小物は帯締めと帯揚げのみ、という固定概念をなくしましょう。現代は着物に使えるおしゃれなアイテムが溢れています。帯飾りや帯留めで自分の個性を主張してください。和装バッグに合わせたスマートフォンケースはおしゃれで実用的ですね。スマートフォンケースは友禅柄や西陣織のものが販売されており、少々お高めですが着物のトータルコーディーネートに役立ちます。最近では和柄のマスクチャームが話題になっているようです。
まとめ
着物には格があり、正装を着ると厳密なルールに縛られます。正装以外、普段着の小紋や紬であれば、現代風のおしゃれな着こなしが楽しめるのです。普段着でもいつも同じ定番のコーデ、ちぐはぐなコーデ、季節違いのコーデ、年代を無視したコーデは残念な着姿となってしまうので注意してください。今どきのおしゃれな着こなしをするには、身長を活かした柄を選ぶ、現代的な小物を追加するなどしてコーディネートしてみましょう。