着付け技能士を目指すなら教室に通って技術を磨くのがおすすめ!
国家資格のひとつである着付け技能士。着付け技能士になるためには、着付け教室のコースを受講する必要はなく動画やDVDなどを用いて独学で学べば充分なのではと思われる人もいるかもしれません。この記事では、着付け技能士を目指す人に、教室に通うのがおすすめという理由や試験内容などを詳しく解説します。
国家資格「着付け技能士」とは?
着付け技能士とは、着付け技能検定の学科試験と実技試験に合格することで取得できる国家資格です。2010年と比較的新しく制定された資格で「全日本着付け技能センター」が着付け技能検定を実施しています。1級と2級があり、どちらも学科試験と実技試験に合格しなければ資格を取得できません。学科試験の受験資格については「実務経験年数」というものが定められています。2級は最大で2年、1級は最大5年の実務経験が不可欠。
また、大学・短大・高校専攻科卒業の人は3年となっています。一方、職業訓練指導員免許者などは、学科試験が免除されます。実技試験を受けるためには、まず学科試験で合格することが必要です。学科試験の資格自体は、翌年度末まで有効。そのため、学科試験は受かって実技試験で落ちた人でも、2年以内に実施される実技試験で合格すれば資格を取ることができるのです。
着付け技能検定の試験内容
試験は学科・実技とわかれていて、1級と2級でも内容が異なります。1級の試験では、2級に比べてさらに高度で広い着物の知識が求められるでしょう。
まずは学科試験ですが、試験時間は60分に設定されていて、記述問題・選択問題・択一方式があります。2級の場合は、100点満点中の60点で合格、1級であれば、100点満点中の70点で合格です。2級の筆記試験では、男女の着物の違い・着物の格・着物の着用時期など、11の分野に関する詳細な知識が求められるのです。1級はその11の分野に「繊維の知識」が加わって、12の分野の知識が必要とされます。2級では出題のなかった「袴」に関しても問われるので、しっかり勉強しておきましょう。
次に実技試験ですが、試験時間は2時間30分〜3時間と長い時間をかけて行われます。こちらも学科試験と同様に、2級の場合は、100点満点中の60点で合格、1級であれば、100点満点中の70点で合格です。2級の実技試験は定められた時間内で、浴衣・街着・付け下げ・訪問着・付け下げ訪問着の着付けができるかという点を見られます。1級は着物の種類がさらに多くなり、2級で出題された着付けの他に4種の着物(色留袖・黒留袖・中振袖・羽織・袴)も出題範囲に加わります。
着付け技能士を目指すなら教室に通って技術を磨くのがおすすめ!
先ほども取り上げましたが、着付け技能検定の受験資格には学科試験の受験資格である「実務経験」が必要です。実務経験年数は2級で2年、1級だと5年かかります。実務経験を積み重ねる上でおすすめなのは、着付け教室です。着付け教室には初級・中級・上級とレベルがわかれています。着付け技能士を目指すのなら、初心者コースで終わるのではなく、上級者コースを選ぶとよいでしょう。上級者コースは、主に一級着付け講師認定書を持っている人が集まっているコース。種類を問わずいろいろな着物の着付けや、他の人の着付けの補助ができるレベルです。
また、着物にまつわる基本的な知識や着こなしの術など、確かな技術と知識が求められることでしょう。着物のプロフェッショナルを目指す人が集まっているので、一緒に励まし合って成長できます。学校によっては、着付け技能士を目指す人のために特別なコースが用意されていることも。「着付け技能士」にはどんな知識や技術が必要なのかを把握した上で、しっかりしたカリキュラムが組まれています。学校によっても特徴が少しずつ異なるため「どのようなコースがあるのか」「どのような技術が身につけられるのか」ということを調べてみることをおすすめします。
とくにおすすめしたいのは、プロ養成コースです。プロ養成コースは、短期的に効率よく学べるように作られています。気になる学校が見つかった場合は、一度見学に行って見てみましょう。ホームページ上でも、多くの情報を知ることができますが、自分の目で確かめることが確実です。文字や画像、映像だけの情報では掴みきれない講師の雰囲気や、授業スタイルを知ることができるでしょう。また、気になる点や疑問点があるなら遠慮せずに尋ねてみてください。
国家資格である着付け技能士の資格。動画やDVD、書籍を用いた独学でも学ぶことはできますが、教室に通って技術を磨く必要性を解説しました。実技試験を受けるためには、まず学科試験で合格することが必要です。また、受験資格として「実務経験年数」が求められます。実務経験を積み重ねる上でおすすめの着付け教室。着付け教室の多くは、民間の資格を扱っています。中には、着付け技能士の資格を扱っている学校もあることを紹介してきました。しっかりしたカリキュラムが組まれているため、必要な知識や技術を身につけることができるでしょう。