作り帯で満足できないなら着付け教室へ
日常的に着物や浴衣を着用するのであれば、作り帯を巻くことにより簡単に着付けができます。しかし、作り帯はどこか浮いているように見え、着物と馴染まないことも多いです。せっかく奮発して購入した着物も、作り帯を巻くことで安っぽさが出てしまいます。着物をかっこよく着たい場合は、評判のいい着付け教室で帯の結び方を習うのが一番です。
帯結びを着付け教室で習った方がいい理由
帯は着物そのものの印象を決める、大事な役目を果たしています。たとえば、柄が大きかったり派手な色の着物を着たとしても、淡くシンプルな帯を合わせることにより、落ち着いた印象を与えることができます。逆に、どんなに地味な着物を選んだとしても、人の目を引く大胆な色の帯を合わせれば、華やかな印象を与えることも可能です。また結び方にはいくつか種類があり、それにより着物の表情が変わってくるのです。
そんな着物の要ともいえる帯ですが、自分で着付けをする上で最難関となってくるのが、この帯なのです。初めて帯結びに挑戦する人は、本や動画を見ながらでも上手くいかないことがほとんどです。その理由の一つは、帯の硬さや長さにはバラつきがあるからです。お手本通りに巻いていっても、長さが足りなければバランスのおかしな仕上がりになります。
逆に半端に余ってしまったら、正しい処理の仕方をしなければ帯に凹凸ができてしまいます。なんとか自己流で仕上げたとしても、緩みやすいポイントを知らずに結ぶと、着崩れをしてしまう可能性もあります。
書籍やインターネットは便利なツールですが、体型も違えば着用する着物も別のものなので、それぞれに合った結び方をするには習うのが一番です。帯結びの重要なポイントを抑えることができれば、本や動画を見ながらでも、自己流で巻いていた時よりも遥かに見栄えのいい仕上がりになるでしょう。
着付け教室で学べる代表的な帯の結び方
着物には多く種類の帯が存在しますが、女性の使用する帯は主に「袋帯」「名古屋帯」「半幅帯」です。フォーマルに着たいかカジュアルに着たいかなど、その用途により使い分ける必要があります。
袋帯は最も一般的な帯で、主に礼装の着付けで結ばれます。結び方の代表格として二重太鼓が挙げられます。二重太鼓は結婚式や式典など、晴れやかなお祝いの場で用いられます。太鼓の横に扇が表現されている扇太鼓も同じくお祝いの場で用いられ、喜びと祝福の意を表するのに最適な結び方です。
名古屋帯は袋帯を簡略化したもので、フォーマルよりもややカジュアルめに着たいという時にはこの帯を使用します。普段着として用いられる帯結びとして挙げられるのは角出し結びです。江戸時代から伝わる古い結び方で、粋で大人っぽい印象を与えます。角だし結びを銀座のクラブのママたちがアレンジしたものが評判を呼び、銀座結びという新しい結び方も生まれました。遊び心を取り入れながらも大人っぽさを表現できるこの結び方は、カジュアルな訪問着にピッタリです。
半幅帯は浴衣や練習用の着物に用いられるカジュアルな帯です。一般的な帯の半分ほどの幅しかないので、とても扱いやすくアレンジもしやすいです。半幅帯の代表格である一文字結びはとてもシンプルで結びやすく、普段私たちが最も目にしているものだと思います。着付け教室ではこれらすべての結び方を習うことができるので、難しいものにも積極的に挑戦してみましょう。
評判のいい着付け教室へ通うことで生まれるメリット
帯が自分で締められるようになるだけでなく、着付け教室へ通うのにはさまざまなメリットがあります。着物を美しく着るというのは、ただ単に上手く着用できるというだけではありません。むしろ着付けは前準備であり、大事なのは「着用した後にどう振舞えるか」です。せっかくかっこよく着た着物も、姿勢が悪ければ台無しですし、下品な振る舞いやマナー的におかしな部分が垣間見えてしまえば、とても目立ってしまいます。
着付け教室に通えばそのようなことが起こらぬよう、美しく見える立ち振る舞いや所作なども、着付けと同時に学ぶことができます。また、どんなにきれいに着付けをしても、1日中着物で歩き回れば多少の着崩れは起こりますが、着付け教室では少しでもキレイな状態を保てるよう、着崩れのしにくい歩き方なども学べます。教室へ通うと着物に対する理解も深まるので、さまざまなシチュエーションで着用できるようになります。
たとえば子どもの入学式に着物で参加をすれば、大和撫子な母親だと一目置かれることとなるでしょう。しかし着物の種類や色合わせなどを一歩間違えてしまうと、常識のない人だと恥をかいてしまうことになります。正しい知識を身につけてこそ、着物はかっこよく着こなせるものです。評判のいい着物教室で、歴史やしきたりなどの基礎から学び、TPOに合わせた着用方法を身につけましょう。
難しい帯の結び方を自己流で覚えてしまうと、着崩れやバランスの悪さが目立ったりと、さまざまな不具合が起こる可能性があります。着物を正しく着たいのであれば、評判のいい着付け教室で習うのが一番です。正しく帯が結べるようになると、自分だけでなく人の着付けのお手伝いをすることもできます。また学んだ所作やマナーは日常生活にも生きてくるので、本当の美しさも手に入れることができるでしょう。