着付け教室の上級コースの基準や向いている人
着物の着付けが自分でできれば、お出かけする時でも誰かに着付けを頼む必要がありません。コーディネートも基本を押さえてアレンジが加えれば、ファッションの楽しみが増えるでしょう。中には着物のよさを人に伝えたい、人の着付けをサポートしたいと先に進む方もいます。着物の奥深さが学べ、プロとしての道が拓けているのが上級コースです。
着付け教室上級コースでは何を習うのでしょうか
着付け教室では、初級・中級・上級コースにわかれています。初めて着付けを習う方は初級から習い始めますが、着物の魅力にはまり、さらに上のコースを目指す方もいるでしょう。では着付け教室上級コースでは何が学べるのでしょうか。
着付け教室上級コースでは、一級着付け講師認定証を取得する生徒です。上級コースは初級・中級のさらに上をいく技術と知識をマスターすることになります。初級では自分磨きやたしなみ程度の着こなしができる着付け、中級では家族や友人、他人の着付けをサポートするレベルです。七五三、成人式、結婚式で活躍できるようになるため、本格的なプロの道が拓けます。
上級では技術や知識の向上に加えて、着付け教室運営のノウハウも学ぶようになります。授業内容が高度になるため、事前に入学テストが行われる場合があります。受講料も20万以上かかることがあり、着物のマナーも重視されるでしょう。仕事として考えるのであれば中級コースで充分ですが、職業意識の高い方やプロとしての意識が芽生えた方に、上級コースは最適なコースでしょう。
教室により個性があり、用意されるカリキュラムにも違いがあります。自分が通う着付け教室にプロになるためのカリキュラムが用意されているか確認しておきましょう。評判のよい着付け教室であっても、自分の目的に合わないカリキュラムがある場合があります。
上級コースを受講する人はどんな人でしょうか
上級コースは着付け講師を目指す方にはぴったりでしょう。このコースで習う内容は生半可な気持ちでは習得できません。自分で着付けができるようになるだけでなく、高度な技術と知識で周囲をサポートするレベルです。自分で着付けをするだけであれば初級で充分ですが、他人のお手伝いをしたい、着物のよさを広げたいと思うと中級へと進む必要があります。
ここで学びを終了させることもできますが、上級へ進めば職業として確立させることができます。プロとして活動するためには着付けだけでは不充分です。仕事に必要なノウハウも学べるため、職業として着付けを考える方に向いています。
さらに、上級の先にある国家資格『着付け技能士』を目指す方にも、上級コースはおすすめです。着付け技能士は国家資格で1級2級があります。受験するためには実務経験もしくは、美容科、着付け科、和裁科、被服科等の着付け職種に関する学科や訓練科の学歴が必要になります。すでに美容科などで必要な実務経験を積んでいれば、着付け技能検定への道はスムーズに歩めますが、初級コースから上がってきた場合は、1級5年、2級2年の実務経験が必要です。
周囲をサポートができるのが、中級コースからになるので、先々、資格取得を考えるのであれば地道に実績を積んでおきましょう。上級コースであればワンランク上のサポートができるようになるため、資格取得の時も有利に働きます。何より活躍の幅が広がり、あなた自身の評判もよくなるでしょう。
着付けの仕事に資格はいりませんが学びは必要です
着付けの仕事をするのに資格は必要かと考える方もいるかもしれません。結論からいえば、この仕事に資格はいりません。しかしながら、着付けの講師を目指し、教室を開くとなると国家資格の着付け技能士の資格取得は必要不可欠です。
さらに着物の仕事を続けていきたいと考えるのであれば、着付け師のお給料だけでは食べていけないのが現状です。美容院や写真館であれば、ほかにも仕事もあるため、着付けができれば資格不問であることが多いです。着付け師の多くはヘアカットやヘアメイクも一緒に手掛けます。
教室で講師をするのであれば、受講者数や受講数で収入が決まります。評判がよければ収入も増えますが、教室の開催は大変なことも多いでしょう。着付けの仕事は奥が深く、厳しいのが現状です。着物を習ううちに着物のよさを伝えたい、日本古来の和装を大切にしたいと考える方に向いている職業でしょう。
ほかにも着物を着る人を最も美しく見せる技術と、その場での臨機応変さも求められます。着物は重たく着せるのも重労働です。1日に数人の着付けを担当することもあるため、体力がある方がよいでしょう。
職業として着付けの道を進む人もいますが、和装のよさを極めようと学びを深める方も多いです。何より着物のたしなみをもった日本人女性は少なく、自分で着付けができる人も少ないでしょう。まして他人をサポートできるほどの技術を持つ人はもっと少ないのです。そのため着物に興味がありもっと学びたいと考える方には、ぜひとも先のコースへ進むことをおすすめします。
着付け教室では、初級、中級、上級コース、さらにその先のコースや、教室独自のコースを用意しています。教室によって独自のカリキュラムを用意している場合があります。評判のよい着付け教室に決めるのではなく、自分の目的に合った教室を選びましょう。