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いかり肩でも着物をきれいに着る方法をご紹介!

公開日:2020/07/15  

「着物が似合うのはなで肩の人」と昔からよくいわれています。しかし、いかり肩の方でも着付け方に一工夫するだけで、着物をキレイに着こなすことは可能です。見せ方を工夫すれば美しいシルエットとなるので、いかり肩だからといって着物を諦める必要はありません。

今回はいかり肩の人に向けて、きれいな着物の着こなし術を紹介します。

セルフ補整着を作ってなで肩に見せる

いかり肩の人が着物を着こなしやすくするための補整着があれば使用すれば良いですが、適した商品が見つからなければ自分で補整できるものを使って着付けてみましょう。洋服に使われている肩パットは軽量ですし、和装スリップなどに取り付けやすいです。

ただし、最初は和装スリップへ仮縫いをして、実際に着付けながら、どの位置に肩パットを当てればきれいに着こなせるかをチェックしてください。肩のラインがきれいに見えなければ、いかり肩が余計に目立ってしまったり、筋肉質ながっちりとした肩に見えてしまう可能性があります。自分が一番きれいに見えそうな位置に取り付けるのが大切です。

なで肩に見せたいのであれば、肩の先へ近い場所に肩パットを装着しても、多くの場合で逆効果になると考えられます。首の付け根からなだらかに下るような肩のラインが着物をきれいに見せやすいので、なるべく肩パットは首に近い場所へ取り付けるのが良いでしょう。

肩パットが手に入らなければ、手芸などで使われるキルト芯や綿花、バストアップのために使われるブラジャーのパッドなどでも代用できます。ブラジャーのパッドは薄手のものから厚手のものまであるので、自分に適した厚さのものを使って、肩のラインをコントロールできるでしょう。ただし、あまりボリュームのあるパットを使うと自然な肩のラインが作りにくくなってしまいます。

パット類やキルト芯は、和装スリップや肌襦袢に取りつけたまま洗濯できるので、洗うたびに着け替えしなくても良いので便利です。

肌襦袢から肩線を意識して着付ける

着付けは、長襦袢をきれいに着ることで、その仕上がりが左右されると知っておいてください。長襦袢を着たら着物はそのまま羽織れば良いと考えれば、着物を着る前のプロセスが着付けにおいて、どれ程大切なのかが分かるでしょう。

長襦袢を適当に着てしまうと、すぐに着崩れが生じてだらしない印象になりますし、過ごしにくくもなってしまいます。いかり肩を気にする前に、まずは着物を丁寧に着付けることを心掛けるのが大切です。

肩のラインをきれいに見せるためには、長襦袢を着るときにも肩の形状を意識してください。例えば、長襦袢の襟を立てて着ると、襟の幅と肩のラインに角ができます。肩が水平に見えるのに加えて、肩幅の長さが分かりやすくなり、そのまま着物を着ればいかり肩に見えやすくなるでしょう。

なで肩に見せながらきれいに着付けるには、襟と肩のラインが一直線になった上で、肩に適度な下りの傾斜がついているように見せなければなりません。そのためには、長襦袢を着るときから、襟をなるべく寝かせながら、襟と肩の間に角を作らないようにするのが大切です。肩パットなどを使った手作りの補整着を着た場合にも、肌襦袢を適切に着なければきれいな肩のラインは作れません。

裏ワザは浮かせて着付けること!

補整着を使っても、きちんと基本から丁寧に着付けても、いかり肩に見えてしまう場合は、着付けの方法から変えるのもよいでしょう。本来であれば、首と長襦袢の襟にはすき間がないように着付けるのが一般的です。襟と首の間に空間があるように着付けた状態を、襟が浮くなどと呼びます。

なぜ襟が浮いたように着付けると、いかり肩がカバーされるのかというと、首から肩にかけてのアウトラインが極端に下って見えるようになるからです。首と肩のラインが、着物で隠れてしまうような状態で着付けることができるので、視覚効果として肩幅が小さいなで肩を作ることができます。

ただし、肩の上に乗る着物の面積も当然ながら少なくなりますし、着付け方としては美しい仕上がりではないとされている方法です。どうしてもなで肩に見せたい人や、かしこまった席ではなく趣味や遊びに出かけるときにだけ襟を浮かせて着るなど、裏ワザのような着付けの方法だと考えるのが良いでしょう。

注意が必要なのは、襟と襟の合わせがきちんと閉じている状態でなければ、上品に着こなすことができない点です。襟が離れてしまうと、胸元が大きく開いてしまいますし、首が正面から見える状態の着付け方ですから、花魁のようなイメージになってしまうでしょう。

 

肩のラインを美しく見せながらきれいに着付けるには、和装スリップなどのインナーや肌襦袢から工夫が必要です。自分で補整着を作るときには、パットの種類や、縫い付ける位置などをよく考えてください。

折角手作りしても、肩のラインががっちり見えたり、丸く見えたりしてしまうと、いかり肩のカバーにはなりません。肌襦袢の着付けは襟を立てないようにして、仕上がりをイメージしながら着るのが大切です。どうしても、いかり肩が目立ってしまうのであれば、襟を浮かせて着付ける裏技も使ってみましょう。

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