着物には何の履物を合わせればいいの?
着物を着る機会が増えると、小物にもこだわりを持ちたくなってきませんか?とくに足元を彩る履物は、全体の印象を左右する重要なアイテムです。着物との相性に加えて、歩きやすさもしっかり考えて選びたいですね。そこで今回は、着物に合わせる履物にはどんな履物があるのかを詳しくご紹介します。
フォーマルなシーンでは草履を履く
着物に合わせる履物としてまず思い浮かぶのが草履ではないでしょうか。シンプルな形ではありますが、さまざまな装飾がされていて着物に合わせて選ぶ楽しみも生まれます。
フォーマルなシーンで身に付ける場合にはほとんど草履を選ぶことになるでしょう。エナメルのような輝きのあるものから、布地で装飾されたものなどがあります。フォーマルな場では白や金銀などの色が選ばれることが多いようです。また、ある程度の高さがあるということもポイントとなります。高級感があるものを選んで使用しましょう。
特に目立つのが鼻緒の部分です。履いているときも常に見えるところですから、ここに高級感があるものを選んでいくと自信を持って身に付けやすくなるでしょう。ここが劣化すると歩くことに問題が生じてきてしまうということもありますし、綺麗に見えなくなってしまうということもあります。よいものであっても、身に付ける前にはきちんと確認をしたうえで、問題が生じるようであれば修理など対策をとりましょう。
慣れていない方はクッション性のある作りのものだと歩きやすくなりますので、そういったことも購入時にはしっかり確認しておくようにしたいものです。草履は比較的低めになるので、雨の日などは汚れやすくなります。外を歩く機会が多いという場合には草履カバーなども用意しておくと、汚しにくくなり動きやすくなるでしょう。
草履はフォーマルなシーンだけではなく、カジュアルにも利用されます。装飾や素材などの違いが大きいようです。カジュアルなシーンで身に付けるのであれば、自分の好みの色や素材のものを取り入れてみるということも楽しいものです。
下駄も和服には欠かせないものの一つ
草履だけではなく、下駄も和装の履物としてよく利用されます。割と高さの差がないフラットな形の草履に比べて、下駄は足がついていて特徴的な形をしています。
フォーマルな場面で利用されることもありますが、多くは普段の暮らしの中で利用されていたもののようです。足の分高さがあることから、着物の裾などが汚れにくく雨の日などに向いているということがあります。男性のものに比べて女性のものは足の高さが低めになっているということもあるようです。
底面の素材は木になっていて、丈夫で歩くときに軽快な音がします。やはり鼻緒の色や柄で変化を付けやすいので、選ぶときにはそういった点をチェックしてみましょう。
舗装された道路などでは歩きにくさを感じることがあるかもしれません。長時間歩くというときには事前にためし履きをしておくなど、注意しておいたほうが良いでしょう。
自由な場面では靴などを合わせることも
和服はシーンによって着用する着物の格が決まっているなど、初心者にとっては難しいこと感じることもあるかもしれません。フォーマルなシーンでは草履のデザインやカラーも選べる範囲が狭くなります。しかし、カジュアルな場面で身に付けるのであればどのようなものでもよいのです。
たとえば、学生さんが袴を身に付けるときに、ブーツなどと合わせるということがあります。活動的に見えますし、大正時代のモダンさも感じさせ、おしゃれな印象を与えられます。長時間歩くときには靴のほうが動きやすいということもあります。草履ですべて移動することが難しいというときには、靴を履いて移動し、必要なシーンだけ草履を履くということもおすすめです。
浴衣などでお祭りに行くというようなときには、洋服でも身に付けるようなサンダルを取り入れる方も多くいます。トングタイプのサンダルであれば、浴衣と合わせても不自然ではありません。和服の柄に合わせたデザインのものを選ぶといった楽しみ方も生まれます。
着物に合わせるものとして草履などをイメージしていたという方も多いでしょうが、カジュアルな場面ではそれ以外のものでも合わせることができますし、コーディネートを意識することでお洒落の幅が広がります。ぜひいろいろな履物と合わせて着物を気軽に楽しんでいきましょう。
もちろん場面によっては履物として相応しいものが決まっている可能性もあるので、そういった面についても考えて取り入れるものを決めておく必要があります。ぜひその場に合ったものを選んでいきましょう。
カジュアルなシーンでは思ってもいなかったような組み合わせにしてみるとオシャレさがアップするということもあります。気軽に楽しめる場面ではちょっと冒険してみるということもおすすめです。着物をより身近なものとして楽しんでいくための一つのアイテムとして足元を彩るものを探してみるのも楽しいのではないでしょうか。