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紬着物の特徴とは?代表的な種類や歴史などを詳しく解説!

公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/06/24


街中やデパートで見かける上品なご婦人が着ている着物を見て、どんな生地なんだろう。麻みたいな風合いだけどちょっと高級そうだな。なんて思ったことはありませんか?上品でいて正絹のような光沢感はない質感の生地、紬という生地について説明します。紬着物を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも紬着物とは

繭から引き出した糸を先染め、平織にした絹織物の一種を紬と呼びます。太さのバラバラな糸を使っているのでざっくりとして、やや固めの風合いが特徴です。織物の代表は、紬といわれるように普段着やおしゃれ着から、立派なよそゆき着まで着ることができる場面が多く、無地やぼかし、絣(かすり)、縞(しま)、格子(こうし)などが代表的なデザインです。

絣で織り出したものは技術的に手間がかかっていたり、現代では貴重な手紡ぎ糸の紬など貴重な着物もあります。産地による風合いもあり、素朴さや質感の違いなども楽しめる幅広い種類を楽しめるのが紬着物です。現代では、誰もが着ることが許されている紬ですが、その昔は少し贅沢な素材だった時代もあります。寛永5年に出された規制では百姓は布・木綿たるべし。百姓の女房は紬着物までは苦しからず。つまり庶民は麻と木綿を着ること。紬までなら贅沢してもよいですよ。という現代では考えられないような規制もありました。

贅沢といっても、もともと紬は繭から絹糸を紡いだときに出る商品にならないような糸で織った織物だったので、商品価値は低く、庶民にも手の届く着物だったのです。家庭で作られることも多く、庶民の女性が自分の家族用に織った物が家庭それぞれにあり、普段着から幕府に献上されるものまで、種類はピンキリでした。それが現代では、さまざまな技法や柄が登場し、幅広く着ることができる着物へと変化しました。

代表的な紬着物の種類

・結城紬(ゆうきつむぎ)
茨城県や栃木県で生産され、室町時代に産地の領主だった結城氏が保護したことで、この名前がついたといわれています。真綿から手で糸を紡いだ手紡ぎという技法がつかわれているため、やわらかくフワッとした肌触りで温かみがあり縞が細かいほど高級品といわれています。奈良時代には朝廷に納められ富裕層などに好まれた高級な織物でした。

・大島紬(おおしまつむぎ)
鹿児島県の奄美大島で7世紀頃から織り始められ、幕府にも献上される織物であり、現在では世界三大織物の一つとされています。木の煮汁で何度も染め、その後、何度も泥に漬け込んで染め上げる泥染めという技法で染められていて、その糸を紡いで織り上げられた独特の黒い着物です。昔は、紬糸を使っていましたが、現代では細くて光沢感のある練り糸を使うことで、より細かい模様が作り出せるようになりました。半年から1年という長い時間をかけてつくられる大島紬は、軽くてシワになりにくく、汚れにくい、虫がつきにくいのが特徴です。また、茶泥で染めた濃い茶、藍泥で染めた藍大島、各種染料で染められた色大島、地色を染めずに作った白大島と種類も豊富です。

・信州紬
長野県が発祥の紬です。天然の染料と昔ながらの染でつくられた深く渋みがあり、光沢感や格調高い染め色が特徴です。産地によって松本紬、上田紬、山繭紬、飯田紬、伊那紬などとよばれています。このなかでも、江戸時代に有名だったのが、藍色系の縞柄を基調とした上田紬です。産地が長野県の上田だったことで、この名前がついています。

・久米島紬
沖縄県久米島で織られたもので、中国から学んだ技術を基にして、黄八丈の泥染めを取り入れた黒褐色、鶯色、赤茶、黄、灰色など色の種類が豊富で、島のものを使った独特な風合いがあり、赤みがかった艶のある黒色が特徴です。2004年には、国の重要文化財として指定されており、工芸品としての価値もあります。

・牛首紬
北陸の石川県旧牛首村を中心に生産されている紬です。絹のような光沢があり、生糸と同じように繭から直接糸を引き出して紡いでいることでできる紬特有の小節もあります。しっかり織り上げられていることから釘抜き紬ともよばれ、草木染の淡い地色と締まった縞が特徴です。最近では、白生地に加賀友禅を染め出した生地もあります。

このほかにも、山形県の置賜紬(おいたまつむぎ)とよばれ、山形県の米沢、長井、白鷹で生産される草木染で落ち着いた豊富な色合いのある紬、米琉絣(よねりゅうかすり)とよばれる琉球絣に似た紺や、濃い鼠色に白の絣柄の織物があります。越後紬は新潟県で生産されていて、良質な麻布で夏の清涼感がある生地です。このように紬といっても産地で特徴が異なり、地域で生み出された風合いが楽しめます。

紬着物を着るときのポイント

基本的に紬はカジュアルな着物です。一般的に格式のある式典や結婚式、お葬式には向かない装いです。そのため、紋を入れないのが通常ですが、最近では凝った織り絵や友禅、貴重な手紡ぎなどがあり、無地の紬にぬい紋を一つ入れることで、軽いお茶会や立派なお出かけ着として着ることができます。

無地や無地感覚の紬に名古屋帯などをあわせるなど、帯の合わせ方で印象が変わります。何が普段着で、どの組み合わせが格下になるという訳ではないので、組み合わせである程度、TPOに合わせることもできます。カジュアルシーンやちょっとした会食、お出かけ先で組み合わせを楽しめるのも紬のよいところでもあります。

 

さまざまなシーンで着ることができる紬着物ですが、種類や産地によって特徴があり、伝統工芸品としての価値もある着物です。帯や小物にも紬が使われているものがあり、幅広く選ぶことができるため、自分流の素敵な組み合わせを発見して、伝統技法を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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